白鳩は売られすぎ感強めて反発のタイミング
日本最大級のインナーウェアのネット通販事業を展開する白鳩 <3192> (JQS)(14年4月新規上場)の株価は、6月23日に609円まで急反発する場面があったが買いが続かず、7月中以降は水準を切り下げて7月31日の安値445円まで調整した。ただし足元では460円台まで戻している。売られ過ぎ感も強めており、中期成長力を評価して反発のタイミングだろう。
1965年創業、1974年会社設立で、靴下のカタログ通販やインナーウェアの実店舗販売を経て、1995年にオンラインショッピングサイトの自社本店サイトをオープンして、インナーウェアのネット通販にシフトした。現在は、女性用を中心としたインナーウェアのオンラインショッピングサイト「京都発インナーショップ白鳩」の運営を主力に、アンテナショップとして実店舗のJR京都駅南口アバンティB1インナーショップ「Shirohato」も運営している。
オンラインショップは、国内では下着・ランジェリー総合情報サイト「ランジェ」およびオンラインショップ白鳩本店を運営し、楽天市場レディース、楽天市場メンズ、Yahoo!ショッピング、Amazon、DeNAショッピング、Qoo10、NTTドコモ携帯公式サイトなどのショッピングモールに出店している。海外ではオンラインショップ白鳩本店(グローバル店)に加えて、中国・天猫国際(Tモールグローバル)、楽天インドネシア、楽天シンガポールにオンライン出店している。
インナーウェア専門店としての品揃えが強みだ。14年2月現在の取扱アイテム数は、国内「ワコール」「トリンプ」や海外「エンポリオアルマーニ」「モードマリー」などに加えて、自社オリジナルブランド「COMUSE」「ContRante」など合計80ブランド、約1万1000品番に達している。品揃え充実や他社との差別化に向けて、国内外の高級ブランドや注目ブランドの新規取引を開拓するとともに、自社オリジナルブランドやメーカーとのコラボレーションブランドの開発も強化している。
管理面では自社開発の基幹業務システム「楽らく通販システム」と、本社に併設した配送センターで、商品登録・撮影・画像制作、商品発注・仕入・在庫管理、サイト在庫連携、受注・出荷・売上、顧客管理・顧客対応・売掛管理などの業務を自社ワンストップ体制で運営していることも特徴だ。さらなる業務の正確性の確保、効率化・迅速性の向上を推進している。
顧客会員の獲得についてはリピート率の向上に注力している。前期(13年8月期)の会員数は前々期比7.6%増の50万9600人、リピート顧客数(1年間に2回以上購入)は同29.5%増の8万5354人、1度購入顧客数は同23.5%増の32万1265人で、リピート率は同0.8ポイント上昇して21.0%だった。
インナーウェアの国内関連市場は約1.5兆円規模で、伸び率は低いが安定的に推移している。シーズンごとの流行変化の影響が比較的小さいうえに、天候不順などの影響も受けにくい。定番商品がロングセラー化しやすいことも特徴だ。実店舗市場は成熟感を強めているが、購買者のネット通販へのシフトが当社にとって追い風となる。中期的には年率20%増収、および売上高営業利益率10%以上を目指している。
7月15日に発表した今期(14年8月期)第3四半期累計(9月~5月)業績(非連結)は、売上高が26億57百万円、営業利益が1億19百万円、経常利益が87百万円、純利益が53百万円だった。前期は四半期財務諸表を作成していないため比較はできないが、販売は順調のようだ。
通期の業績(非連結)見通しは前回予想(4月23日公表)を据え置いて、売上高が前期比19.7%増の35億35百万円、営業利益が同31.2%増の1億63百万円、経常利益が同27.6%増の1億50百万円、純利益が同35.3%増の92百万円としている。配当予想については未定としている。
通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.2%、営業利益が73.0%、経常利益が58.0%、純利益が57.6%と概ね順調な水準である。品揃えの拡充、わかりやすい商品情報の提供など、積極的な営業施策の効果で会員数が増加し、リピート率も上昇する見込みだ。上場関連費用などを吸収して好業績が期待される。
株価の動き(14年4月23日公開価格520円に対して初値760円、高値4月23日770円)を見ると、6月23日に609円まで急反発する場面があったが買いが続かず、500円台でのモミ合いを経て7月中以降は再び水準を切り下げる展開となった。7月31日には安値445円まで調整した。ただし足元では460円台まで戻している。
8月6日の終値464円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS27円12銭で算出)は17倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線からのマイナス乖離が拡大して売られ過ぎ感も強めている。中期成長力を評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
日本最大級のインナーウェアのネット通販事業を展開する白鳩<3192>(JQS)(14年4月新規上場)の株価は、6月23日に609円まで急反発する場面があったが買いが続かず・・・。
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2014-08-07 09:15