京写は15年3月期業績見通し増額修正を好感して1月高値試す

  プリント配線板大手の京写 <6837> (JQS)の株価は6月以降290円~300円近辺でモミ合う展開だったが、7月31日発表の今期(15年3月期)業績見通しの増額修正を好感して8月5日の337円まで上値を伸ばした。今期好業績見通しを評価する流れに変化はなく、1月の年初来高値348円を試す展開だろう。低PERも支援材料だ。   生産量世界トップの片面プリント配線板、および両面プリント配線板を収益柱として、実装関連事業も展開している。中期経営計画では、目標数値として16年3月期売上高200億円(片面プリント配線板100億円、両面プリント配線板85億円、実装関連事業15億円)、営業利益率6%、ROE15%以上、ROA6%以上を掲げている。   重点戦略としては、LED照明関連など環境対応製品の強化、片面プリント配線板分野における圧倒的トップシェアの獲得、海外生産の拡大、技術革新やコスト対応による収益力向上、基板・実装関連に次ぐ第3の事業の確立に取り組んでいる。   7月31日に発表した今期(15年3月期)第1四半期(4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比10.6%増の41億65百万円、営業利益が同2.2倍の2億53百万円、経常利益が同63.7%増の2億48百万円、純利益が同61.9%増の1億91百万円だった。国内で消費増税の影響を懸念していたが引き続き堅調に推移し、海外でも自動車関連や家電関連が好調に推移した。利益面では増収効果に加えて、原材料調達コスト低減効果などが寄与して大幅増益だった。   7月31日に第2四半期累計(4月~9月)および通期の連結業績見通しを増額修正した。通期の連結業績見通しは売上高が前回予想(4月30日公表)を据え置いて前期比5.4%増の170億円、営業利益が30百万円増額して同12.7%増の9億円、経常利益が40百万円増額して同11.8%増の8億80百万円、純利益が30百万円増額して同25.1%増の6億50百万円とした。配当予想は前回予想を据え置いて前期と同額の年間5円(期末一括)としている。   主力の片面プリント配線板の需要は、国内外のLED照明関連や海外の自動車関連向けを中心として好調に推移している。国内LED照明関連の需要が両面プリント配線板から、当社が高シェアを持つ片面プリント配線板へシフトしていることもプラス要因となるようだ。利益面では原材料調達コスト低減などの効果も寄与する。想定為替レートは1米ドル=100円としている。世界的な景気回復も背景として好業績が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、5月の直近安値240円から切り返し、6月以降は概ね290円~300円近辺でモミ合う展開だったが、7月31日発表の今期業績見通し増額修正を好感し、モミ合いから上放れて8月5日の337円まで上値を伸ばした。その後は全般地合い悪化が影響して8月8日の305円まで一旦反落したが、8月11日には終値で326円まで戻している。今期好業績見通しを評価する流れに変化はないだろう。   8月11日の終値326円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS45円35銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS338円63銭で算出)は1.0倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。今期好業績見通しに加えて、低PERも支援材料であり、1月の年初来高値348円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
プリント配線板大手の京写<6837>(JQS)の株価は6月以降290円~300円近辺でモミ合う展開だったが、7月31日発表の今期(15年3月期)業績見通しの増額修正を好感して8月5日の337円まで上値を伸ばした。
economic
2014-08-12 09:00