【為替本日の注目点】為替も株も小動き、ユーロ・ドル円売り持ち増でドル高進行予想

 NY市場  ドル円は102円台で小動き。日経平均株が上昇し、週明けのNY株式市場も安定してことでドル円は終始102円台前半でもみ合い。   ユーロドルは1.34では伸び悩み、1.33台後半まで押し下げられる。  株式市場は小幅ながら続伸。ロシアとウクライナの緊張が緩和していると見方からダウは18ドル上昇し、他の株価指数も小幅に上昇。  債券市場は株高の影響から小幅に続落。長期金利は2.429%にやや上昇。  金は続落し、原油は3日続伸。  ドル/円 102.07~ 102.23  ユーロ/ドル 1.3381 ~ 1.3396  ユーロ/円 136.63 ~ 136.81  NYダウ +16.05  → 16,569.98ドル  GOLD -0.50 → 1,310.50ドル  WTI +0.43     → 98.08ドル  米10年国債 +0.009  → 2.429%  本日の注目イベント      独   独8月ZEW景況感指数   欧   ユーロ圏8月ZEW景況感調査   米   7月財政収支    先週末のNY株式市場の大幅を受け、昨日の日経平均株価は大幅に反発し、ひとまずリスク回避の流れが止まりました。ドル円もその流れを受け、小動きながらも終始102円台前半で推移し、またもとの定位置に戻った感じです。  昨日もNY株式市場は小幅ながら続伸しています。ロシアとウクライナの緊張がやや緩和しているとの観測や、米軍の空爆でイラクの過激派組織が後退するとの期待感が背景になっています。もっとも、ドル円は米長期金利が戻したとはいえ、2.42%台で推移しており、依然として低位で安定しています。このため米金利との相関関係が強いドル円は、米金利の先高感が台頭しないと上昇しにくい状況が続いています。  FRBのフィッシャー副議長がストックホルムで講演し、米国では労働力の供給が伸び悩んでいることが、長期的な経済成長の鈍化につながりかねず、「懸念材料」だと述べています。また、政策金利引き上げに関しても、引き上げの時期が到来した場合、「目標水準近くに維持するための手段」があるとし、「短期金利を最終的に正常化する上で、超過準備の付利引き上げが中心的な役割を果たし得る」と付け加えています。市場はこの発言にはほとんど反応してはいません。  引き続き株価の行方が気になるところですが、ウクライナ問題もイラク問題も、このまま沈静化する可能性は低く、今後もこれら「地政学的リスク」に踊らされる場面もあろうかと思います。ただ、これ以上に事態が悪化しなければ、学習効果もでてくることから先週のような混乱は避けることができるようにも思います。  ユーロドルは1.34台半ば上が重くなっているようですが、先週末に発表になったシカゴの通貨先物を見ると、ユーロはさらに売り持ちが増加していました。ネットの枚数は12万8000枚と、前の週から焼く2万枚も増えています。またドル円の方も、約2万枚増え9万5000枚と、こちらも高水準です。これらからは、いずれもドル高が進むと予想していることが伺えます。  本日は為替も株も大きな動きはなさそうです。レンジは101円80銭~102円50銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は102円台で小動き。日経平均株が上昇し、週明けのNY株式市場も安定してことでドル円は終始102円台前半でもみ合い。
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2014-08-12 09:30