サイバダインはもみ合いも国際戦略拠点の土地落札などで医療用ロボット株人気が再燃余地

  CYBERDYNE(サイバダイン) <7779> (東マ)は、5円高の3540円と続伸して始まったあと、150円安の3385円と売られ、前日終値を挟むもみ合いと変わっている。前日に8月8日に発表した川崎市殿町国際戦略拠点「キングスカイフロント」の土地を30億円で落札したことを評価してストップ高と急騰しただけに、目先の利益を確定する売り物が交錯している。ただ、同社は8月14日に今3月期第1四半期(1Q)決算の発表を予定しており、そこでロボットスーツ「HAL医療用」を米国に輸出するため、米国FDA(食品医薬品局)に医療機器申請の手続きを開始、同局から申請を受理されたことなどを見直しロボット関連人気が再燃する展開も想定される。 ■「HAL」の米FDAへの医療機器承認申請で保険適用期待も   「キングスカイフロント」は、国際空港化が進む羽田空港の多摩川を挟んだ対岸に展開され、これからの成長分野であるライフサイエンス・環境分野を中心に世界最高水準の研究開発により新産業を創出することを目指す国家戦略特区で、周辺では羽田空港へ乗り入れる道路・鉄道などのアクセス改善なども検討されており、ここに立地することを評価してロボット関連人気を再燃させている。   同社は、筑波大学発の介護用ロボットのベンチャービジネスで、「随意的制御システム」と「自立的制御システム」を組み込み、装着者の意思に基づいて適切なアシストや動作支援により機能改善の促進や動作補助を実現する「HAL」を開発、ドイツで昨年6月に世界初の医療機器認証を取得して公的労災保険の適用が開始されたほか、国際標準化を進めるISO(国際標準化機構)の委員会に同社がエキスパートメンバーとして参加している。また今年5月には「HAL」が、世界的な新製品やサービス、技術開発を顕彰する「エジソン賞」を受賞しており、この最先端の技術特性が、同社の株価にも反映されてきた。   株価は、今年3月26日にIPOされ公開価格3700円に対して8510円で初値をつけ、その後は「エジソン賞」受賞、安倍内閣による「ロボット革命実現会議」の立ち上げ、さらに株式分割(1対5)の発表などと好材料が続き上場来高値1万4620円まで公開価格比約4倍の大化けを演じた。   分割権利落ち後は、落ち後当日の安値2910円から米国での医療機器承認申請などでドイツに続き米国、さらに日本でも「HAL」に保険適用が進むと期待を高めて同高値4265円まで46%高し、実質の上場来高値更新となった。ただこの高値更新とともに、同社の信用取引規制が強化されたことで目先筋の売りが殺到してストップ安、分割落ち後安値2862円まで落ち込んだ。 ■14日発表予定の今期1Q決算で再び成長可能性を再確認へ   同社は、8月14日に発表を予定している今期1Q決算で今年5月以来相次いだ好材料を再確認、成長可能性の期待を高める展開も有力で、8月8日につけた分割権利落ち後安値から底上げに一段と拍車をかけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
CYBERDYNE(サイバダイン)<7779>(東マ)は、5円高の3540円と続伸して始まったあと、150円安の3385円と売られ、前日終値を挟むもみ合いと変わっている。
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2014-08-12 09:45