カナモトは高値更新の展開で5000円台は射程圏

  建設機械レンタル大手のカナモト <9678> の株価は高値更新の展開が続いている。8月5日には4470円まで上値を伸ばした。そして8月14日は前日比130円高の4405円まで反発して上値を窺う態勢だ。今期(14年10月期)業績再増額の可能性もあり、好業績を評価して短期的な自律調整を挟みながら上値を追う流れに変化はなく、5000円台は射程圏だろう。なお9月5日に第3四半期累計(11月~7月)の業績発表を予定している。   建設機械レンタルを主力として、海外向け中古建設機械販売、土木・建築工事用鉄鋼製品販売、IT機器・イベント関連レンタルなども展開している。北海道を地盤に東北、関東、中部、近畿、九州にも営業拠点網を拡充して全国展開を加速している。   12年6月にはグループ戦略強化に向けて、道路建機レンタルと道路工事施工のユナイトを子会社化した。また14年4月には、環境保全設備や地下施設建設機械などの製造・レンタルを手掛ける子会社のKGフローテクノが、中国・上海に現地法人を設立した。中国で需要拡大が見込める環境保全設備や地下施設建設機械の事業展開を本格化するようだ。   今期(14年10月期)の連結業績見通し(5月29日に増額修正)は売上高が前期比10.6%増の1226億円、営業利益が同40.5%増の160億10百万円、経常利益が同40.3%増の155億40百万円、純利益が同33.8%増の77億70百万円で、配当予想については同10円増配の年間30円(第2四半期末15円、期末15円)(普通配当年間20円+記念配当年間10円)としている。   震災復旧・復興関連工事、防災・減災・耐震化関連工事、老朽化インフラ補修・更新関連工事、都市再開発関連工事、激甚災害現場の復旧工事などが活発であり、営業拠点網拡充などの営業強化策も寄与して建設機械レンタル需要が高水準で推移する。販管費抑制などの効果も寄与して大幅増収増益見込みだ。   第2四半期累計(11月~4月)は大幅増収増益で、通期見通しに対する進捗率は売上高が52.4%、営業利益が62.9%、経常利益が63.4%、純利益が72.7%と高水準だった。公共投資の比率が高まる年度末(1月~3月)が当社の第2四半期累計に当たることや、人手不足による工事遅延の影響などを考慮しても、通期見通し再増額の可能性が高いだろう。20年東京夏季五輪など建設関連ビッグプロジェクトが目白押しであり、中期的にも事業環境は良好で収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、短期的な自律調整を挟みながら高値更新の展開が続いている。8月5日には4470円まで上値を伸ばした。その後は上げ一服の形だったが、8月14日は前日比130円高の4405円まで反発して上値を窺う態勢だ。好業績を評価するする流れに変化はないようだ。   8月14日の終値4405円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS215円59銭で算出)は20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1513円49銭で算出)は2.9倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。短期的な自律調整を挟みながら上値を追う流れに変化はなく5000円台は射程圏だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設機械レンタル大手のカナモト<9678>(東1)の株価は高値更新の展開が続いている。8月5日には4470円まで上値を伸ばした。
economic
2014-08-15 09:15