FPGはもみ合いも類似銘柄のIPO人気を先取りし割安修正に再発進期待
FPG <7148> は、7円高の958円と反発して始まったあと、6円安と下ぶれるなど前日終値を挟んでもみ合っている。ただ同社株のこの下値は要注目である。7月23日以来中断していた新規株式公開(IPO)が、7週間ぶりに再開され、この再開第1号として同社と同業態のオペレーティング・リース事業を主力事業とするジャパンインベストメントアドバイザー(JIA) <7172> (東マ)が、9月11日にIPOされるためで、これを先取りして比較感を強めて割安修正買いが再燃する可能性があるためだ。全般相場の波乱期には、逆にIPO株人気が盛り上がり、市場では、JIAの初値が同社の想定価格を上回ると観測されていることも思惑を強めよう。
■航空機向けの組成額が大きく伸び今9月期業績は2回も上方修正
JIAは、航空機や海上輸送用コンテナのオペレーティング・リース事業を展開しており、大手総合リース会社より船舶・海上輸送用コンテナを対象にタックス・リ-ス・アレンジメント事業を主力事業として展開しているFPGとの類似性が強い。JIAの目論見書の想定価格は2470円と今2014年12月実績の予想1株利益136・52円に対して18倍台の評価となっており、今後のIPOスケジュールの8月22日の仮条件決定、8月26日~9月1日までブックビルディング期間、9月2日の公開価格決定のなかで公開価格がいくらに決定され、初値がどの水準で形成されるか、思惑が高まることがFPGの株価の先行きにも影響を与える。
通常のIPOでは、既存の類似企業の保有株を売ってIPO株に乗り換える動きも出るが、このところ高人気となっている新興市場のロボット関連株では、全般相場が膠着感を強めるなかIPO株の高人気化を見越してむしろ既上場株を買い進める動きも目立っただけに、FPGも、JIAとの比較感を強めて先取り高する展開も有力である。
FPGの業績は好調に推移、今9月期業績は、今年7月に2回目の上方修正をされ、売り上げ56億5300万円(前期比40.9%増)、経常利益27億7800万円(同41.6%増)、純利益17億円(同43.4%増)と予想され、連続して過去最高を更新する。航空機を中心に積極的な組成を行いオぺレーティング・リ-ス事業の組成額が大きく伸びていることが要因で、7月30日に発表した今期第3四半期(3Q)業績は、前年同期比68.5%増収、84.2%経常増益、85.9%純益増益と大幅続伸し、再上方修正した9月通期業績に対して高利益進捗率を示した。
■新株式発行を織り込みPER15倍台の割安修正で高値奪回も有望
株価は、今年4月の1回目の今期業績上方修正で1086円の戻り高値をつけたが、6月16日払い込みで実施した新株式発行(発行価格890円)・株式売出しが響いて859円と下ぶれ、その後、2回目の今期業績の上方修正に期末配当の増配が続いたことから1000円台を回復、25日移動平均線水準での中段固めを続けてきた。PERは15倍台と割安であり、戻り高値抜けから年初来高値1177円奪回に弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
FPG<7148>(東1)は、7円高の958円と反発して始まったあと、6円安と下ぶれるなど前日終値を挟んでもみ合っている。ただ同社株のこの下値は要注目である。
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2014-08-15 10:30