トーソーは目先的な売り一巡感、13年5月高値目指す流れに変化なし

  カーテンレールやブラインド類大手のトーソー <5956> (東2)の株価は、7月22日に506円まで上伸して1月高値508円に接近した。その後は第1四半期(4月~6月)業績発表を受けて反落し、8月8日には475円まで調整する場面があった。ただし足元では490円台に戻して目先的な売り一巡感を強めている。低PERや低PBRも支援材料であり、1月高値508円、そして13年5月高値549円を目指す流れに変化はないだろう。   カーテンレールやブラインド類の室内装飾関連事業を主力として、ステッキなど介護用品事業も展開している。中期戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、国内市場向け新商品開発のスピードアップ、非住宅分野の大型案件獲得、海外での大型案件獲得、インドネシア生産子会社の機能拡大、原価低減や総費用低減、新規領域としての介護用品事業の拡大を掲げている。   7月31日に発表した今期(15年3月期)第1四半期(4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.9%増の53億10百万円で、営業利益が9百万円の黒字(前年同期は21百万円の赤字)、経常利益が6百万円の赤字(同30百万円の赤字)、純利益が3百万円の赤字(同42百万円の赤字)だった。営業強化の効果などで増収となり、人件費抑制などで営業利益が黒字化した。   セグメント別に見ると、室内装飾関連事業は売上高が同5.0%増の52億31百万円で、営業利益が8百万円の黒字(同22百万円の赤字)だった。新設住宅着工戸数は減少傾向だったが、前期の新製品投入効果や展示会開催など営業強化の効果で増収となり、人件費や販売関連費用の抑制などで営業利益が黒字化した。その他の事業は売上高が同5.3%減の79百万円と減収だったが、営業利益は人件費抑制などで同87.1%増の1百万円だった。   通期の連結業績見通しは前回予想(5月8日公表)を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の245億円、営業利益が同11.4%増の11億50百万円、経常利益が同8.9%増の11億円、純利益が同3.0倍の6億円、配当予想は前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。   住宅分野では消費増税前駆け込み需要の反動減が懸念されるものの、非住宅分野の好調、展示会開催などの営業強化、遮光・遮熱効果の高いカーテンレールやブラインドなど高付加価値製品の拡販で増収増益見込みだ。純利益は特別損失の一巡も寄与する。   株価の動きを見ると、4月~5月の安値圏450円台で下値固めが完了して切り返しの展開となり、7月22日には506円まで上伸して14年1月高値508円に接近した。その後、第1四半期業績発表を受けて反落し、8月8日には475円まで調整する場面があった。全般地合い悪化も影響したようだ。ただし足元では490円台に戻して目先的な売り一巡感を強めている。   8月18日の終値491円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS57円50銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS975円99銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると8月8日の調整で下ヒゲを付け、13週移動平均線がサポートラインとなって反発の動きを強めている。低PERや低PBRも支援材料であり、14年1月高値508円、そして13年5月高値549円を目指す流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
カーテンレールやブラインド類大手のトーソー<5956>(東2)の株価は、7月22日に506円まで上伸して1月高値508円に接近した。
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2014-08-19 09:00