フランスベッHDは売り一巡、モミ合い上放れのタイミング接近

  介護・福祉関連用具のフランスベッドホールディングス <7840> の株価は、185円~190円近辺でモミ合う展開だったが、第1四半期(4月~6月)の減収減益で水準を切り下げた。8月8日と11日には181円まで調整した。ただし足元は180円台後半のモミ合いレンジに戻している。介護関連のテーマ性も支援材料であり、売り一巡してモミ合い上放れのタイミングが接近しているようだ。   メディカルサービス事業(介護・福祉関連用具のレンタル・販売、介護予防の通所介護施設「悠々いきいき倶楽部」運営など)、インテリア健康事業(家庭用高級ベッド、医療・介護用ベッド、リハビリ商品など)、その他事業(日用品雑貨販売など)を展開している。   成長分野のシニア・シルバービジネスに経営資源をシフトして、医療・介護用電動リクライニングベッド・マットレス、高齢者向け「リハテック」ブランドの電動アシスト三輪自転車やハンドル型電動三輪車いす、座いす型リフトアップチェア、さらに在宅・病院・福祉施設向け「見守りケアシステム」など、独自の新商品・新サービス投入を強化して介護・福祉用具レンタル市場でのシェア拡大戦略を推進している。さらに新規販売チャネル開拓で病院・施設向け取引も強化する方針だ。   7月31日に発表した今期(15年3月期)第1四半期(4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比2.2%減の123億85百万円、営業利益が同20.2%減の5億16百万円、経常利益が同19.5%減の5億13百万円、純利益が同24.0%減の2億57百万円だった。   全体として消費増税前の駆け込み需要の反動影響で減収減益だった。セグメント別に見るとメディカルサービス事業は売上高が同2.9%減の65億02百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同22.4%減の3億53百万円だった。インテリア健康事業は売上高が同1.2%増の50億43百万円だったが、営業利益が同19.1%減の1億51百万円だった。その他は売上高が同15.0%減の8億40百万円、営業利益は4百万円の赤字(前年同期は21百万円の赤字)だった。   通期の連結業績見通しは前回予想(5月15日公表)を据え置いて売上高が前期比0.1%増の550億円、営業利益が同3.5%減の27億円、経常利益が同3.0%減の27億円、純利益が同0.2%増の14億円、配当予想は記念配当50銭を落として前期比50銭減配の年間4円50銭(第2四半期末2円25銭、期末2円25銭)としている。   セグメント別の計画は、メディカルサービス事業の売上高が同3.1%増の303億円、営業利益(全社費用等調整前)が同5.6%増の22億円、インテリア健康事業の売上高が同3.1%減の210億円、営業利益が同38.0%減の4億50百万円、その他事業の売上高が同3.4%減の37億円、営業利益が30百万円(前期は32百万円の赤字)としている。   メディカルサービス事業は介護レンタルのシェア拡大や病院・施設向け物件取引の拡大などで増収増益見通しだ。インテリア健康事業は消費増税後の一時的な反動減を考慮して減収減益見通しとしている。ただし介護・福祉市場の拡大を背景に、高機能・高付加価値商品の投入による単価アップや、高齢者向け「リハテック」ブランド商品の家具店売り場拡大や直営店展開も寄与する見込みだ。   株価の動きを見ると、6月以降は概ね185円~190円近辺でモミ合う展開だったが、第1四半期の減収減益で水準を切り下げた。8月8日と11日には181円まで調整した。ただし5月安値175円まで下押すことなく、足元は180円台後半のモミ合いレンジに戻して売り一巡感を強めている。   8月18日の終値187円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS6円53銭で算出)は28~29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間4円50銭で算出)は2.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS165円85銭で算出)は1.1倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を回復して反発の動きを強めている。売り一巡してモミ合い上放れのタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
介護・福祉関連用具のフランスベッドホールディングス<7840>(東1)の株価は、185円~190円近辺でモミ合う展開だったが、第1四半期(4月~6月)の減収減益で水準を切り下げた。
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2014-08-19 09:00