ソーバルはボックス上放れて水準切り上げ、13年7月高値目指す
ソフト開発技術者派遣のソーバル <2186> (JQS)の株価は、800円近辺でのボックス展開から上放れて水準を切り上げている。7月29日には928円まで上伸する場面があった。その後8月8日の868円まで一旦調整したが、足元では切り返しの動きを強めている。好業績を評価する流れに変化はなく13年7月高値1015円を目指す展開だろう。なお9月30日に第2四半期累計(3月~8月)の業績発表を予定している。
ソフト開発技術者分野のエンジニアリング事業(ソフトウェア・ハードウェアのエンジニア派遣および受託開発)、その他事業(RFID製品・システムの開発・販売など)を展開している。
前期(14年2月期)の顧客別構成比はキヤノン <7751> グループが約66%を占め、ソニー <6758> グループが約10%、富士通 <6702> グループが約9%、NTT <9432> グループが約4%と続いている。優良な大口顧客を抱えていることが特徴だ。12年9月にオムロン <6645> 向けが主力のモバイルコンピューティングテクノロジーズ(現MCTEC)を子会社化するなど、M&Aも活用して顧客や分野の多様化を進めている。
今期(15年2月期)の連結業績見通し(4月10日公表)は、売上高が前期比1.1%増の67億円、営業利益が同4.2%増の5億40百万円、経常利益が同5.9%増の5億47百万円、純利益が同5.9%増の3億20百万円、配当予想は配当性向35%を目標として同5円増配の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。
主力のエンジニアリング事業は組み込み系開発や業務系システム開発を中心に、主要顧客の研究開発関連プロジェクトに対する派遣需要が旺盛であり、新規顧客開拓も寄与して派遣稼働率が高水準に推移する。
第1四半期(3月~5月)は前年同期比11.3%増収、同27.6%営業増益、同28.0%経常増益、同29.3%最終増益の大幅増益で、通期見通しに対する進捗率は売上高が26.5%、営業利益が37.2%、経常利益が36.9%、純利益が36.9%と高水準だった。第2四半期(6月~8月)以降に本社移転関連の一時的費用が発生するが、増収効果で吸収して好業績が期待される。通期増額の可能性があるだろう。
製造業では技術者不足が深刻化しているため、新製品開発関連などで優秀な技術者に対するニーズが一段と高まっている。人材確保が課題となるが、派遣単価の上昇も期待され、中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、13年秋から続いた800円近辺でのボックス展開から上放れて徐々に水準を切り上げている。7月29日には928円まで上伸する場面があった。その後は利益確定売りや全般地合い悪化の影響で8月8日の868円まで一旦調整したが、足元では切り返しの動きを強めている。今期好業績見通しを評価する動きだろう。
8月19日の終値896円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS73円57銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は2.9%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS559円59銭で算出)は1.6倍近辺である。
週足チャートで見ると8月上旬の短期調整は13週移動平均線がサポートラインとなった。強基調への転換を確認した形だろう。今期の業績見通しに増額の可能性もあり、好業績見通しを評価する流れに変化はなく、13年7月高値1015円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ソフト開発技術者派遣のソーバル<2186>(JQS)の株価は、800円近辺でのボックス展開から上放れて水準を切り上げている。
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2014-08-20 09:15