エフティコミュニケーションズは1月の年初来安値に接近して調整の最終局面、反発のタイミング

  LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ <2763> (JQS)の株価は、3月の高値4065円から反落して調整局面が続き、8月6日に2106円、8月8日に2105円まで調整した。ただし足元では2200円台後半の水準に戻して下げ渋り感を強めている。1月の年初来安値2070円に接近して調整の最終局面のようだ。8月8日安値で底打ちした可能性もあり、好業績を見直して反発のタイミングだろう。   13年6月にTOBで光通信 <9435> の連結子会社となり、法人向けLED照明・OA機器・スモールサーバー販売などの法人事業、一般消費者向け光ファイバー回線サービス取次販売やドコモショップ運営などのコンシューマ事業を展開している。LED照明や空調などオフィスの環境・省エネ関連商材を重点分野と位置付けて、商品ラインナップの拡充、定額保守サービスなどストック型収益の積み上げを強化している。   新規事業展開に向けたM&Aや子会社設立も推進している。13年10月にネットワークセキュリティ機器製造・販売のアレクソン、13年11月にビジネスホン・OA機器販売のグロースブレイブジャパン、13年12月にノンフロン新自然冷媒ガス販売・施工のニューテックを子会社化し、13年12月にはスマートフォン・タブレット端末での決済・プラットフォーム事業を担う子会社ViewPointを設立した。   14年7月には子会社ViewPointが運営する中古車個人取引サイト「mieruCAR(ミエルカ)」がオープンした。国内初となる中古車の個人間売買プラットフォームである。また14年7月にはタイに子会社を設立した。LED照明など環境商材の販売からスタートして、ASEAN地域への事業展開の拠点とする方針だ。   8月8日に発表した今期(15年3月期)第1四半期(4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比27.8%減の82億33百万円だが、営業利益が同58.8%増の9億28百万円、経常利益が同61.4%増の9億84百万円、純利益が同41.0%増の5億98百万円だった。前年同期はハイブリッド・サービス <2473> およびその連結子会社の売上高が計上されているため大幅減収だが、主力の法人事業およびコンシューマ事業が好調に推移して実質的には大幅増収増益だった。   セグメント別に見ると、法人事業は売上高が同22.4%増の68億93百万円、営業利益が同35.1%増の9億05百万円だった。ビジネスホン・OA機器・スモールサーバー、LED照明の販売が好調だった。コンシューマ事業は売上高が同18.9%増の15億07百万円、営業利益が同42.2%増の91百万円だった。光ファイバー回線サービス取次販売、ドコモショップ運営とも好調に推移した。   通期の連結業績見通しは前回予想(5月14日公表)を据え置いて売上高が前期比6.0%増の380億円、営業利益が同27.6%増の48億円、経常利益が同21.6%増の50億円、純利益が同5.5%増の28億円、配当予想は13年10月1日付の株式100分割を考慮すると実質的に前期と同額の年間50円(第2四半期末20円、期末30円)としている。純利益はアレクソンの負ののれん発生益一巡で小幅増益にとどまるが、法人事業の好調が牽引して大幅営業増益の見通しだ。   法人事業では、ビジネスホン・OA機器・スモールサーバー、LED照明の販売が好調に推移し、ニューテックの新冷媒ガス販売・施工の本格展開も寄与してストック型収益の積み上げが進展する。コンシューマ事業では、光ファイバー回線サービスの拡販でストック型収益を積み上げ、ドコモショップの運営効率向上や新規商材のウオーターサーバー販売も寄与する。   また新規事業では、スマートフォン・タブレット端末でクレジットカード決済を可能とするサービス「ペイコレsmartshot」、子会社ViewPointが運営する中古車個人取引サイト「mieruCAR(ミエルカ)」を強化する方針だ。新規事業の本格展開も寄与して好業績が期待される。   株価の動きを見ると、3月高値4065円から反落後は水準を切り下げて調整局面が続いている。8月6日には2106円、8月8日には2105円まで調整する場面があった。ただし足元では2200円台後半の水準まで戻して下げ渋り感を強めている。好業績を見直して底打ちの可能性が高まってきたようだ。   8月19日の終値2275円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS240円00銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間50円で算出)は2.2%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS720円01銭で算出)は3.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線が抵抗線となって調整局面だが、1月の年初来安値2070円に接近して調整の最終局面だろう。8月8日安値で底打ちした可能性もあり、好業績を見直して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ<2763>(JQS)の株価は、3月の高値4065円から反落して調整局面が続き、8月6日に2106円、8月8日に2105円まで調整した。
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2014-08-20 09:15