フライトHDは8月13日安値で底打ちの可能性、反発のタイミング

  システム開発や電子決済ソリューションのフライトホールディングス <3753> (東マ)の株価は、6月戻り高値1895円から反落して軟調展開となり5月安値911円を割り込んだ。8月13日には年初来安値となる870円まで調整した。しかしその後は反発の動きを強め、8月19日には1022円まで急伸する場面があった。8月13日安値で底打ちした可能性があり、収益改善基調を評価して反発のタイミングだろう。   フライトシステムコンサルティング(旧)が13年10月、持株会社に移行してフライトホールディングスに商号変更した。事業承継した子会社フライトシステムコンサルティング(新)が、システム開発などのコンサルティング&ソリューション(C&S)事業、電子決済ソリューションなどのサービス事業を展開している。   電子決済ソリューションの分野では、スマートデバイス決済専用マルチ電子決済端末「Incredist(インクレディスト)」、およびスマートデバイス決済専用アプリケーション「ペイメント・マスター」の展開を強化している。専用アプリ「ペイメント・マスター」は10年9月に提供開始した国内初のBtoB向け決済ソリューションであり、特許出願中の機能も含めて大企業での管理に必要な機能を数多く搭載している。   8月7日に発表した今期(15年3月期)第1四半期(4月~6月)の連結業績は売上高が3億59百万円、営業利益が7百万円の赤字、経常利益が15百万円の赤字、純利益が15百万円の赤字だった。前年同期は四半期連結財務諸表を作成していないため、前年同期のフライトシステムコンサルティングの実績との比較で実見ると、売上高は21百万円増加、営業損益は15百万円改善、経常損益は15百万円改善、純損益は5百万円改善した。   セグメント別に見ると、C&S事業は売上高が1億24百万円で、営業利益(全社費用等調整前)が8百万円の赤字だった。サービス事業は売上高が2億35百万円で、営業利益が52百万円だった。下期(10月~3月)の売上構成比が高く、上期(4月~9月)は固定費負担の影響が大きくなる収益構造だが、概ね計画通りの進捗としている。   通期の連結業績見通しは前回予想(5月19日公表)を据え置いて売上高が前期比9.9%増の21億円、営業利益が同11.6%増の2億円、経常利益が同8.6%増の1億80百万円、純利益が同7.8%増の1億64百万円の増収増益見込みで、配当予想は無配継続としている。   C&S事業は法人向けソリューションの提案を強化し、マイナンバー制関連など下期から稼動の案件に対応する。サービス事業は電子決済ソリューション(マルチ電子決済端末「インクレディスト」および決済専用アプリ「ペイメント・マスター」)の拡販、前期に納品した大型案件の継続受注および保守対応を推進する。   第1四半期は営業赤字だったが、下期には「ペイメント・マスター」で他社ハードウェア向けライセンス供給拡大や、大手流通向けIC付きクレジットカード決済対応ソリューションの大型商談が寄与する見込みだ。通期ベースでは好業績が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、6月の戻り高値1895円から反落して軟調展開となり、5月安値911円を割り込んだ。そして8月13日には年初来安値870円まで調整した。しかしその後は反発の動きを強め、8月19日には1022円まで急伸する場面があった。8月13日安値で底打ちした可能性があるだろう。   8月19日の終値999円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円34銭で算出)は58倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS59円06銭で算出)は17倍近辺である。日足チャートで見ると抵抗線の25日移動平均線突破の動きを強めている。底打ちして反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発や電子決済ソリューションのフライトホールディングス<3753>(東マ)の株価は、6月戻り高値1895円から反落して軟調展開となり5月安値911円を割り込んだ。
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2014-08-20 09:15