[ベトナム株]遺伝子組み換えトウモロコシの食品使用を初認可
農業農村開発省は、食品及び飼料の生産における遺伝子組み換えトウモロコシ4種の使用を認可した。国内で食品・飼料への遺伝子作物の使用が認められるのは今回が初めて。
認可されたのは、スイス系シンジェンタ傘下のシンジェンタ・べトナム(Syngenta Vietnam)の「Bt 11」と「MIR 162」、及び米系モンサント傘下のデカルブ・ベトナム(Dekalb Vietnam)の「MON 89034」と「NK 603」の4種。慎重な審査の結果、これら遺伝子組み換えトウモロコシが人間及び家畜の健康に悪影響を与えないという結論が出され、食糧・飼料の生産に使 用できる安全な原料として認定された。
国内では数年前から、今回認可された2社を含む計3社に対して、遺伝子組み換え作物の栽培が試験的に認められている。現在、試験栽培作物は、◇油菜、◇綿花、◇トウモロコシ、◇大豆の4種に限定されているが、2015年からトウモロコシを皮切りに遺伝子組み換え作物の栽培が正式に開始される見通しだ。
今回の認可により、急増中のトウモロコシ輸入に歯止めがかかるものと期待されている。統計総局(GSO)のデータによると、2014年年初7か月におけるトウモロコシ輸入量は、前年同期の2.4倍に当たる266万tに急増。輸入額は、前年同期比+89.0%増の6億8935万USD(約710億円)となっている。
なお、ベトナムは飼料生産のため、米国、アルゼンチン、インドなどトウモロコシ栽培で遺伝子組み換えのものが圧倒的な割合を占めている国々から大量のトウモロコシを輸入しているため、現実には、既に飼料の大半が原料として遺伝子組み換え作物を使用しており、飼料を通じて食肉に形を変えた遺伝子組み換え作物が日々の食卓に上っている。
農業農村開発省は、食品及び飼料の生産における遺伝子組み換えトウモロコシ4種の使用を認可した。国内で食品・飼料への遺伝子作物の使用が認められるのは今回が初めて。
economic
2014-08-21 17:45