ネットワークバリューコンポネンツは煮詰まり感強めて安値圏モミ合いから上放れが接近
ネットワーク関連製品のネットワークバリューコンポネンツ <3394> (東マ)の株価は、安値圏1200円~1300円近辺のレンジでモミ合う展開だが、8月8日には1425円まで上伸する場面があり、煮詰まり感を強めている。今期(14年12月期)業績増額の可能性が支援材料であり、モミ合い上放れが接近しているようだ。
情報通信ネットワーク関連製品の輸入販売・運用・保守事業(ネットワークソリューション事業およびネットワークサービス事業)を展開している。クラウド関連、モバイル関連、セキュリティ関連、サービス関連などを重点分野として海外の先端技術を開拓し、国内を代表するIT先進企業へ最適なソリューションとして提供している。
13年8月には米ニクサン社のネットワーク監視ソリューション製品に関する販売代理店契約、13年10月にはカナダのノビフロー社が開発したオープンフロー関連製品の国内独占販売代理店契約、14年1月にはモバイル用作業報告書自動作成アプリを提供するG-Smart社(東京都台東区)と販売代理店契約を締結した。アライアンス戦略では13年5月に新日鉄住金ソリューションズ <2327> と資本・業務提携した。
ライセンス収入や保守・運用収入などの売上構成比が高く、ストック型の収益構造であることも特徴としている。そして中期成長に向けて、先端的ネットワーク関連商品の投入、パートナー企業との協業推進などでプロジェクト単位での受注拡大を目指している。14年7月には米Aruba社の無線LANシステムをカフェ・カンパニー(東京都渋谷区)の「WIRED CAFE」を中心とする42店舗に導入・設置した。
8月7日に発表した今期(14年12月期)第2四半期累計(1月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比32.7%増の14億96百万円、営業利益が同56.1%増の56百万円、経常利益が同2.2倍の52百万円、純利益が33百万円(前年同期は4百万円の赤字)だった。
電力会社向け大型案件などが寄与して売上高、営業利益、経常利益は期初計画を上回り、営業利益と経常利益は赤字見通しから一転して黒字となった。純利益については予定していた保有有価証券の売却を見送ったため期初計画を下回ったが、営業利益と経常利益が期初計画を上回ったため黒字転換した。
通期の連結業績見通しは前回予想(2月13日公表)を据え置いて、売上高が前期比7.2%増の26億79百万円、営業利益が同54.1%減の26百万円、経常利益が同54.7%減の16百万円、純利益が66百万円(前期は1億02百万円の赤字)としている。
期初時点では、営業利益と経常利益は低採算案件の増加、円安に伴う仕入価格上昇、子会社イノコスの売上総利益減少などを考慮して減益見通し、純利益は前期計上した貸倒引当繰入額や子会社イノコスの株式評価損一巡などが寄与して黒字化見通しとしていた。保有有価証券の売却も計画していた。
しかし第2四半期累計の売上高、営業利益、経常利益が計画を上回り、営業利益と経常利益は通期見通しを超過達成している。第3四半期(7月~9月)以降の業況が不透明として通期見通しを据え置いたが、通期増額の可能性があるだろう。
株価の動き(14年1月1日付で株式100分割)を見ると、5月20日の年初来安値845円から5月27日の1390円まで急反発したが、その後は安値圏1200円~1300円近辺のレンジでモミ合う展開だ。ただし8月8日に1425円まで上伸する場面があり、煮詰まり感を強めてモミ合い上放れの構えを見せている。
8月21日の終値1280円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS70円54銭で算出)は18~19倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS219円91銭で算出)は5.8倍近辺である。週足チャートで見ると戻りを押さえていた26週移動平均線突破を突破し、13週移動平均線が上向きに転じてサポートラインの形となった。5月安値で底打ちして強基調に転換した形だ。今期業績増額の可能性が支援材料であり、モミ合い上放れが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ネットワーク関連製品のネットワークバリューコンポネンツ<3394>(東マ)の株価は、安値圏1200円~1300円近辺のレンジでモミ合う展開だが、8月8日には1425円まで上伸する場面があり、煮詰まり感を強めている。
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2014-08-22 09:15