【今週の注目銘柄】下期予想は保守的、はごろもに注目
3月期決算企業の第1四半期(4―6月期)決算では、多くの企業が「原価高」に苦戦した。円安の影響も含め、原材料価格の値上がり、電気料金の高騰などが企業業績の圧迫要因となった。
こうした状況下で企業が安定した収益を上げるためには、「価格転嫁」がキーワードになるのは言うまでもない。「値上げ」は消費者にとってはうれしくないニュースだが、企業にとっては死活問題ともいえる。
今回、注目株として紹介するはごろもフーズ <2831> は、原料となるキハダマグロやカツオの価格上昇に応じ、2013年の5月・6月にツナ製品の価格改定や減量を実施しており、早期の対応が図れた企業と位置付けられる。
同社の今3月期の9月中間期業績予想は、価格改定の定着もあり、8月12日に営業利益を4億円から13億円(前年同期の14.6倍)に、純利益は4億円から10億円(同57.5%減)へと大幅増額している。
一方、通期業績予想は、営業利益を5億円から10億円に、純利益は7億円から8億円に上積みしたものの、下期だけでみると、営業赤字3億円、最終赤字2億円の計画となっている。「原料価格の反転傾向を織り込んだ」と説明されているが、中間期の上方修正を考慮に入れれば「保守的すぎる」との見方もできる。
はごろもの株価チャートをみると、13年11月の底値1050円、14年6月に付けた下値1049円でダブルボトムを形成しており、長期的には底打ちからの回復局面にある。じっくりと仕込むには有効なタイミングといえるだろう。(編集担当:片岡利文)
3月期決算企業の第1四半期(4―6月期)決算では、多くの企業が「原価高」に苦戦した。
japan,company
2014-08-24 10:00