今週の為替相場見通し(2014年8月25日-)=為替王
ユーロドルが先週とうとう1.32台前半まで下がってきました。経済ファンダメンタルズ分析の観点ではアメリカ経済が上向きで量的緩和が年内に終了しそうな状況であるのに対して、ドイツやイタリアなど主要国がマイナス成長に陥り(ユーロ圏全体としてもゼロ成長)、量的緩和の必要性が議論されるなど、好対照です。チャート分析の観点でも、先月から大きなユーロ下落トレンドに発展する可能性があることを指摘してきて、具体的に「1.32近辺~1.31台」を掲げてきました。今週以降も引き続き、もう一段下落して、1.31台に突入する可能性があると考えます。
米ドル円は先週金曜夜、久しぶりに(4月以来となる)1ドル=104円を回復しました。来年のアメリカの利上げ期待が強まっていますが、ただ、現状まだそれほど日米金利差が拡大しているわけではありませんので、当面は一方的に米ドル高・円安が加速する可能性は低く、今年これまでのレンジ(100~105円台)からは大きく外れないと思います。ただ米ドル円が今年これまでに蓄積した相場エネルギーは相当な規模に膨らんでいます。もし今年のレンジの下限(101円近辺)を割り込むと、相場エネルギーが一気に下方に噴射されて、大規模な円高トレンドに発展すると見込んでいましたが、この先、中長期的に(年末くらいにかけて)、逆に上方に相場エネルギーが放出されるような展開があるとするならば、それを為替レートに換算しますと、1ドル=111円~115円といった、リーマン危機以降で初めてとなる円安水準に年内に達することも十分に考えられます。
豪ドル円などは、ひと足早く、これまでの(今年4月以降の)レンジの上限を突き抜けた状況で、蓄積された相場エネルギーすべてが上方に吐き出されるならば、短期間で1豪ドル=100円を目指す可能性を十分に秘めていると考えます。(執筆者:為替王)
ユーロドルが先週とうとう1.32台前半まで下がってきました。経済ファンダメンタルズ分析の観点ではアメリカ経済が上向きで量的緩和が年内に終了しそうな状況であるのに対して、ドイツやイタリアなど主要国がマイナス成長に陥り(ユーロ圏全体としてもゼロ成長)、量的緩和の必要性が議論されるなど、好対照です。
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2014-08-25 07:00