P&Pホールディングスは第1四半期営業減益で売りが一巡して底打ち、反発局面

  販売支援や物流業務請負などのP&Pホールディングス <6068> (JQS)の株価は、第1四半期(4月~6月)の営業減益や全般地合い悪化の影響で8月8日に283円まで調整する場面があった。ただし足元では切り返しの動きを強めている。売りが一巡して底打ちしたようだ。3%台半ばの高配当利回りも支援材料として反発局面だろう。   12年10月に持株会社へ移行して、モバイル関連の販売支援を中心とするSPO(セールス・プロセス・アウトソーシング・サービス)事業、倉庫・物流拠点作業やコンビニエンスストア棚卸などのBYS(バックヤードサポート・サービス)事業、コールセンターを中心とする人材派遣・紹介のHR(ヒューマンリソース・サービス)事業、その他事業(WebSPOサービス「もにったー」など)を展開している。   13年4月にはSPO事業強化に向けて、流通向け建築・内装施工の子会社P&Pデザイン(PPD)を立ち上げた。またBYS事業はネット通販市場の拡大やコンビニエンスストアの新規出店などが追い風であり、シナジーが期待される隣接領域を中心にM&A・アライアンス戦略も強化している。13年6月に小売・流通向けセールス・プロモーションや伊藤ハム <2284> 向け人材派遣の藤栄テクノサービス(現ジャパンプロスタッフ)(JPS)を子会社化し、13年10月に経理アウトソーシング事業のリラインを子会社化した。   8月7日に発表した今期(15年3月期)第1四半期(4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.0%増の65億13百万円だったが、営業利益は同41.6%減の45百万円、経常利益は同43.5%減の44百万円、純利益は1億19百万円の赤字(前年同期は42百万円の黒字)だった。   売上面では、BYSサービスでコンビニエンスストアの出店拡大に伴って棚卸サービスの受注が増加し、13年6月に子会社化したJPSの連結も寄与して大幅増収となった。セグメント別売上高はSPOサービスが同0.2%増の31億78百万円、BYSサービスが同29.5%増の22億62百万円、HRサービスが同12.5%減の10億61百万円、その他が同11.2%減の11百万円だった。   利益面では人手不足の状況となって平均時給単価が上昇したため営業減益、経常減益だった。また子会社の通信回線販売促進業務からの撤退に伴って、事業整理損1億32百万円を特別損失に計上した(8月1日公表)ため純利益は赤字だった。   通期の連結業績見通しは前回予想(5月9日公表)を据え置いて、売上高が280億円~300億円(前期比7.1%増~14.7%増)、営業利益が6億円~7億50百万円(同8.8%増~36.0%増)のレンジ予想として、経常利益と純利益の見通しは非開示である。配当予想(5月13日に増額修正)は前期比1円増配の年間11円(期末一括)としている。   SPOサービス事業では競争激化などに対応して、特定建設業許可を取得した子会社PPDの販売用什器作成や店頭売場作りを拡大し、店頭販売に関わる支援をトータルプロデュースすることで高収益化を推進する。BYS事業ではネット通販関連の物流拠点作業、コンビニエンスストアの棚卸サービスが好調に推移する。子会社JPSの食品製造案件管理ノウハウの全国水平展開も強化する。HRサービスでは事務系BPO業務の案件獲得を強化する。   管理面では、新基幹システム導入による業務効率化や子会社リラインを活用した業務集約化などで、売上高販管費比率を引き下げる計画だ。さらに今期の重点施策の一つとして、将来の東証1部市場への上場を見据えて東証2部市場への上場申請の検討を開始し、内部統制の確立、コンプライアンスの強化、届出書類の整備・精査を推進する方針としている。   なお8月12日に発表した連結月次業績(売上高)によると、14年7月度の売上高は前年同期比1.0%増、14年4月~7月累計売上高は同5.6%増となった。6月は前年比マイナスに転じていたが、7月は同プラスに回復した。   株価の動きを見ると、7月8日の戻り高値350円から利益確定売りで反落し、8月8日には第1四半期の営業減益や全般地合い悪化の影響で283円まで調整する場面があった。ただし足元では切り返しの動きを強めている。売りが一巡したようだ。   8月22日の終値311円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPSは未公表のため営業利益予想のレンジ上限値を基に推定した連結EPS34円80銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間11円で算出)は3.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS323円57銭で算出)は1.0倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、8月8日安値で長い下ヒゲを付けて底打ちした形だ。3%台半ばの高配当利回りも支援材料として反発局面だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
販売支援や物流業務請負などのP&Pホールディングス<6068>(JQS)の株価は、第1四半期(4月~6月)の営業減益や全般地合い悪化の影響で8月8日に283円まで調整する場面があった。
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2014-08-25 09:00