アインファーマは1Qの大幅減益転換業績と株式分割とが綱引きし急反落

  アインファーマシーズ <9627> は、前日比変わらずで寄り付いたあと、145円安の4865円と売られ急続落している。前日25日大引け後に2ケタ減益転換した今4月期第1四半期(1Q)決算と株式分割を同時に発表、好悪材料が綱引きとなったが、株価水準が、今年1月につけた年初来高値5590円に迫る5000円台に乗せていただけに利益確定売りが優勢となっている。ただ同社は、今年5月1日から単元株式保有株主数が、2000人に未達となり、東証第2部指定替えの猶予期間入りとなり、株主増加対策を推進すると表明しており、今回の株式分割に続く株価対策期待も底流しているだけに、突っ込み場面は、逆張りの一考余地を示唆している。 ■処方箋1枚当たりの平均技術料が減少し仕入れコストも増加   1Q業績は、前年同期比5.2%増収、26.6%経常減益、33.8%純益減益と大幅に落ち込み、期初予想の第2四半期(2Q)累計業績に対する利益進捗率も、47~50%と目安の50%に一部未達となった。医薬事業では、グループの調剤薬局の新規出店をM&Aも含めて15店舗(閉店2店舗)と積極継続したが、今年4月の調剤報酬改定で処方箋1枚当たりの平均技術料が減少して消費税増税で仕入れコストも実質で増加して増収減益となり、物販事業でも、消費税増税前の駆け込み需要の反動減などで既存店の売り上げが伸び悩んだことなどが要因となった。   今期2Q累計・4月通期業績は期初予想に変更はなく、通期業績は、売り上げ1900億円(前期比11.6%増)、経常利益107億円(同1.1%増)、純利益55億円(同4.6%増)と見込み、純利益は、連続の過去最高更新となる。   一方、株式分割は、同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を目的にしており、9月30日を基準日に1株を2株に分割する。株式分割に伴い今期配当も、年間60円を30円に修正する。なお東証第2部指定替えの猶予期間入りに対しては、同社では、各種IR(投資家広報)を積極化するとともに、株主数増加対策を実施すると表明しており、今回は反応が限定的となった株式分割に続き、期限の来年4月30日までにさらに株主優遇策が打ち出されるとの期待が強い。 ■東証2部指定替え猶予期間入りで思惑を強めて25日線を上放れる   株価は、年初来高値5590円から前期第3四半期業績が、期初予想の通期業績に対して低利益進捗率にとどまったことを嫌って同安値4330円まで調整した。その後は、今期業績の続伸評価と下げ過ぎ訂正で25日移動平均線を挟むもみ合いのなか下値を切上げ、東証2部指定替え猶予期間入りの発表とともに株主対策思惑を強め5110円と290円高して25日移動平均線を大きく上ぶれた。PERは14倍台と割安で、25日で下値を再確認しているここからは、分割権利取りに加え再度の株主対策発動期待を高めて再発進する展開も想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アインファーマシーズ<9627>(東1)は、前日比変わらずで寄り付いたあと、145円安の4865円と売られ急続落している。
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2014-08-26 11:45