中国は開発途上国か 「米中の差は大きい」と政府関係者=中国メディア

中国メディアの中国新聞社は26日、英誌エコノミストが「35年間にわたる市場改革を経た中国が世界最大の経済大国になるのは時間の問題だ」と報じたことを紹介する一方、中国政府・商務部研究院国際市場研究部の白明副主任の発言を引用し、「米中の差は今なお大きい」と論じた。
報道によれば、エコノミストは米中の経済成長率や物価変動率をもとに行った計算で、中国は2021年に米国を抜いて世界最大の経済大国になると予測した。記事は、エコノミストの報道に対し、「煽るだけの報道に過ぎない」と切り捨てた。
続けて、商務部研究院の白明主任の発言として、「エコノミストの予測は、中国経済が減速せず、米国経済が回復しないという前提のもとで行われた予測であり、そのような仮定に根拠はない」と主張。続けて、将来の中国経済はかつてのように「経済成長率8%を死守」するような政策はとらないとしたほか、米国経済も必ずしも低成長を続けるわけではないと論じた。
また、海外では中国経済の飛躍を煽る報道が相次いでいるとし、その背景について「中国経済の発展を自らのビジネスチャンスに繋げたいという思惑がある」と指摘したほか、「米国を抜くと煽り立てることで、中国に国際的に重い責任を負わせようとする思惑も排除できない」と論じた。
続けて記事は、米中のGDPの差は縮小を続けているとしながらも、「一人あたりGDPは相当な差がある」と主張。続けて世界銀行の2011年の統計を引用し、購買力平価に基づく中国の一人あたりGDPは1万57米ドル(約104万6430円)で世界99位、米国は4万9782米ドル(約517万9817円)で世界12位だったと伝えた。
さらに、中国国務院発展研究中心の張立群研究員の発言として、「GDPは規模ではなく、質で判断すべきだ」と主張、科学技術などGDP以外の指標で見れば米中の差は極めて大きく、「中国が開発途上国としての大国」であることには何ら変化はないと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中国新聞社は26日、英誌エコノミストが「35年間にわたる市場改革を経た中国が世界最大の経済大国になるのは時間の問題だ」と報じたことを紹介する一方、中国商務部研究院の白明主任の発言を引用し、「米中の差は今なお大きい」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-08-27 10:00