スポット上昇、ウクライナ、中東情勢に関する地政学的リスクをめぐる懸念が背景

 26日のスポット金は小反発、ウクライナとロシアの国境付近で緊張が高まったことを背景に、安全な逃避先としての金買いが活発になった。しかし、堅調な米経済指標や米株式市場が史上高値を更新したことを受け、スポット金の上昇幅を抑えた。  欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、米ワイオミング州ジャクソンホールで講演し、「6月に決めた金融緩和のパッケージがユーロ圏の需要を刺激する」と語り、景気の停滞や低い物価上昇率が続く場合には「政策のスタンスをさらに調整する用意がある」と述べた。スポット金は一時2ヶ月ぶりの安値1270ドル付近まで売られた。一方、ウクライナ、中東情勢に関する地政学的リスクをめぐる懸念が金相場の下支え要因になった。加えて、スポット金に部分的な利食いが入った観測で価格は1290.9まで上昇し、その後1280ドル前半で推移した。  26日のWTI原油先物が反発。米国以外の石油消費が多い国での景気減速をめぐる懸念や世界的に供給量が潤沢であることは圧迫材料だが、この日発表された米経済指標が良好な内容だったことが好感された。  NY時間、米商務省発表した7月の耐久財受注額は前月比22.6%の大幅増加となった。前月比伸び率としては過去最高だった。また、米民間有力調査会社コンファレンス・ボードが発表した8月の消費者信頼感指数は92.4と市場予想を上回って、2007年10月以来の高水準を記録した。(情報提供:東岳証券株式会社)
26日のスポット金は小反発、ウクライナとロシアの国境付近で緊張が高まったことを背景に、安全な逃避先としての金買いが活発になった。しかし、堅調な米経済指標や米株式市場が史上高値を更新したことを受け、スポット金の上昇幅を抑えた。
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2014-08-27 11:30