東レは新中計「プロジェクトAP―G-2016」に注目

  東レ <3402> の上昇相場が本格化の兆しを強めてきた。上げ相場に勢いが付き始めたのは8月に入ってから。証券会社がレーティング最上位を継続、目標価格引き上げが明らかになってから。アナリスト筋は化学、繊維セクターでのコア銘柄の一つに数えており、市場人気が本格化するのは、まだこれからだろう。   今2015年3月期の第1四半期決算は各部門とも好調に推移した。炭素繊維複合材料部門、環境エンジニアリング部門などの増収で、2桁の増収、営業利益は215億円と、前年同期比19%の営業増益を達成した。   炭素繊維複合材料部門の好調が続く。ボーイング787の生産が2013年3月末に月10機体制となっており、炭素繊維の使用量が多いB787-9の生産も始まっている。エアバス社のA380向けも含めて、主力の航空宇宙用途で順調な伸びが続こう。シェール革命により米国で需要が増加している圧縮天然ガス(CNG)タンク向けも好調を維持でき見通しだ。   繊維部門は、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング<9983>(東1)をはじめとした大手SPA(製造小売業)との協業による縫製品ビジネスの伸長に加え、自動車エアバッグ用基布、紙オムツ向けの衛生材料などが販売を伸ばしている。通信材料・機器部門は、スマートフォン・タブレットPC向けのタッチパネル用光学フィルムなど中小型ディスプレイ向け製品が拡大するとともに、有機EL材料、感光性機能材料など新製品も伸長する。   今期から、新中期経営課題「プロジェクト AP‐G2016」を開始。環境・エネルギー、医療・健康など成長分野と、アジア・新興国に加えてアメリカを含めた成長国・地域での事業拡大、M&Aなどを基本戦略として掲げ、最終年度となる2017年3月期に営業利益1800億円(2014年3月期1025億円)の達成を目指す。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
東レ<3402>(東1)の上昇相場が本格化の兆しを強めてきた。上げ相場に勢いが付き始めたのは8月に入ってから。
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2014-08-29 13:00