中国のデフォルトリスクは「危険水域」?=中国メディア

 中国メディアのBWCHINESE中文網は1日、オランダの総合金融機関「INGグループ」の新興市場担当ストラテジストであるMaarten-Jan Bakkum氏が「中国が抱える債務は極めて危険な水準に達している」と指摘したうえで、中国が高レバレッジの経済体質を改めない限り、12カ月以内に信用危機が起きても不思議ではないと指摘したことを紹介した。  記事は、Bakkum氏が「今後、債務不履行(デフォルト)が頻発し、不動産開発会社や過剰設備を抱えた鉄鋼メーカー、地方政府傘下の投資会社を直撃するだろう」と述べたことを指摘。  さらに、中国の5年物クレジット・デフォルト・ スワップ(CDS)のスプレッドが99ベーシスポイント(bp)に達したことを紹介、同水準はアイルランドよりも高い水準だとし、「中国のデフォルトリスクは欧州のなかでデフォルトリスクが高いとされるアイルランドより高いということ」と論じた。  続けて記事は、ノムラ・シンガポール LIMITED社のWee-Khoon Chong氏の発言を引用し、中国のデフォルトリスクは主にインフラ建設や不動産、鉱業プロジェクトに投下された資金のうち、一部が回収不能になっていることに起因すると報道。さらにChong氏が「今年は多くの企業や地方政府のデフォルトが相次ぐと予測している」と述べる一方、金融システムを揺るがすほどの問題には発展しないとの見方を示したことを伝えた。  さらに、中国の信用危機の根源には「影の銀行(シャドーバンキング)」の存在があると指摘し、米メディアのブルームバーグが「中国の6兆米ドル(約625兆円)にのぼるシャドーバンキングが中国経済の最大のリスク」と報じたことを紹介。また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが「シャドーバンキングの規模が拡大を続けているばかりか、高リスクのローンも増え、中国の信用危機を加速させている」と伝えたことを紹介した。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
中国メディアのBWCHINESE中文網は1日、オランダの総合金融機関INGグループの新興市場担当ストラテジストであるMaarten-Jan Bakkum氏が「中国が抱える債務は極めて危険な水準に達している」と指摘したうえで、中国が高レバレッジの経済体質を改めない限り、12カ月以内に信用危機が起きても不思議ではないと指摘したことを紹介した。(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
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2014-09-02 09:15