【為替本日の注目点】円全面安・閑散に売り無しも、イベント多数相場の流れ変化注意

 欧州市場  ドル円は104円台前半で堅調に推移。NY市場が休みということもあって取引は閑散だったが、円売りが優勢となり104円35銭辺りまでドル高円安が進む。   ユーロドルはやや買い戻され1.31台半ばまで上昇したが、ウクライナ情勢が緊迫していることを背景に上値は限定的となり、1.3130前後まで押し戻される。   ドル/円 104.13~ 104.35  ユーロ/ドル 1.3128 ~ 1.3145  ユーロ/円 136.71 ~ 137.03  NYダウ -----  → 17,098.45ドル  GOLD ----- → 1,287.40ドル  WTI  -----    → 95.96ドル  米10年国債 -----  → 2.340%  本日の注目イベント  豪   豪7月住宅建設許可件数   豪   RBAキャッシュターゲット   欧   ユーロ圏7月生産者物価指数   米   8月ISM製造業景況指数    NY市場が休場のため、取引そのものは小動きでしたが、ドル円は104円台を維持しており、むしろ昨日の朝方よりもドル高が進んでいます。104円35銭近辺まで上昇したようですが、これで先週月曜日早朝に記録した104円49銭が視野に入って来ました。先週月曜の「窓開け」は、これで「窓うめ」を完了し、いよいよ上下を繰り返しながらも105円を目指す展開に入ったのではないかと予想します、  ただそうは言ってもこのまますぐに105円台に乗せるとも思えません。ここから上値はほぼ8ヶ月振りの水準である上、ウクライナ情勢もかなり緊迫感を増しています。昨日の欧州各国の株価を見ると、引けに掛けて上昇していることから、事態はそれ程差し迫っているとも思えませんが、ウクライナのヘレテイ国防相はフェイスブックで、「欧州が第2次大戦以来遭遇したことのない大きな戦争が、われわれの国にやってきた」という表現をしていました。  今週は今日から日米欧で重要な経済指標発表やイベントが多く開催されます。円が全面安の展開ですが、このうちの一つの指標やイベントをきっかけに円が買い戻される可能性もあるかもしれません。「閑散に売り無し」という言葉があることでも解るように、このような状況ではドルが売られることはあまりないと言えます。経済指標の下振れや、イベントが相場の流れを変えてくれることに期待するしかありません。  個人的には102円台半ばからドル高を予想していました。ただ、それでも早期の104円台半ばへの急騰は予想外でしたが、今回のドル上昇局面は今年4月の初めと、7月末のケースとは異なっているように思えます。決定的な違いは「円安」ではなく「ドル高」だということです。  上記2回のケースはいずれも「円安」で、ユーロは売られていません。今回はドルに対して円も、ユーロも売られており、ポンドや豪ドルなどはそれ程売られていません。結局金利の低い円とユーロが売られ、キャリートレードの手段として使われている格好です。円については追加緩和の可能性が全くなくなったわけではなく、ユーロについては地政学的リスクと、金融政策への期待から自然の流れと言えます。本日は104円台半ばを超えられるかという点に注目が集まります。予想レンジは103円90銭~104円60銭程度にしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は104円台前半で堅調に推移。NY市場が休みということもあって取引は閑散だったが、円売りが優勢となり104円35銭辺りまでドル高円安が進む。 
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2014-09-02 09:15