ダイハツ工業、15年ぶり全面刷新した軽トラ「ハイゼット」発表

ダイハツ工業は2014年9月2日、東京・恵比寿ガーデンホールで、新型「ハイゼット トラック」報道発表会を開催した。同社取締役社長の三井正則氏は、「新型ハイゼットは15年ぶりのフルモデルチェンジを実施し、日本中の働く皆様に、“相棒”として自信をもってお届けできる軽トラックになった」と胸を張って新型車を紹介した。発表会には内閣総理大臣夫人の安倍昭恵さんが参加し、特別ゲストとして農林水産大臣の林芳正氏も駆けつけ、農林水産省が主導する国家プロジェクトである「農業女子プロジェクト」の意見も取り入れて開発された新型「ハイゼット」の誕生を喜んだ。(写真はサーチナ撮影)
「ハイゼット」は1960年に誕生したダイハツで一番古い車種だが、累計生産台数が398万台を超えるロングセラーとして、広く愛用されている。今回のモデルチェンジにあたっては、「全国各地の軽トラックユーザーを訪問し、生の声を徹底的にヒアリングして開発に生かした」(三井氏)。その結果、積載性、耐久性や防錆性能等の基本性能に加え、「ニーズが変化、多様化していることが分かり、働く皆様の誰もが使いやすいといっていただけるよう、軽トラックとしてやるべきこと、軽らしい商品として徹底的に機能や装備を磨き上げた」(三井氏)という。
フルモデルチェンジのポイントは4点。「仕事がしやすい(広い室内空間、乗降性の向上など)」、「経済的(1リッター当たり19.6kmの低燃費など)」、「頼れる(安全性向上など)」、「選べる(カラーバリエーションや用途に合わせたパックオプションなど)」。全8色のカラーバリエーションをはじめ、「ぴったりぴっく!」選べるシリーズとして用途や志向に合わせた豊富なパックオプションを用意した。
さらに、2013年11月に農林水産省が「農業女子プロジェクト」を発足以来、ダイハツが連携をしている農業女子メンバーへの訪問調査も実施して、女性視点ならではの意見を聴取。「スーパーUV&IRカットガラス」、花粉やPM2.5などがカットできる「スーパークリーンエアフィルター」、カラフルなボディカラー(ピンク、オレンジ、ブルーなど全8色)などのアイデアを具体化した。
内閣総理大臣夫人の安倍昭恵さんは、この「農業女子プロジェクト」とダイハツが共同で取り組んだ「『“私の”軽トラック』プロジェクト」の中で、軽トラックユーザーへのヒアリング結果の中間報告会の会合に参加した。「今年は、4回目の田植えをした」というほど、自らも農業に取り組む女性として軽トラックに求める機能や装備について意見を述べたという。
また、新型「ハイゼット」の発表会に参加した「農業女子プロジェクト」のメンバー5人を前にして安倍昭恵さんは、「こんな若くてキレイな女性が、今、農業を職業として考えてくださっている。皆さんの若さにはワクワクし、これからの日本の農業の未来の明るさを感じる」と語った。
安倍昭恵さんも参加した中間報告会で出た“農業女子”の意見は、メーカーオプションの「農業女子パック」として商品化されている。農業女子の一人、森本聖子さんは「軽トラックは畑作業に行くことで乗ってきたが、新しいハイゼットは買い物など幅広い用途に使えそう」と、自分たちの意見が反映された仕上がりを喜んだ。
「農業女子プロジェクト」は、女性農業者ならではの知恵を様々な企業のシーズと結びつけ新たな商品やサービス・情報を社会に広く発信する活動。現在181名の女性がメンバー登録し、ダイハツ工業の他、井関農機、東急ハンズ、三越伊勢丹ホールディングス、モンベル、日本サブウェイなど13社が参加している。安倍昭恵さんは、「農業女子プロジェクトサポーター」、そして、林芳正農林水産大臣は「農業女子プロジェクト応援団長」に就いている。(編集担当:風間浩)
ダイハツ工業は2014年9月2日、東京・恵比寿ガーデンホールで、新型「ハイゼット トラック」報道発表会を開催した。
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2014-09-03 11:30