エイジアは売り一巡、中期成長力を見直し切り返し

  メール配信ソフト大手のエイジア <2352> (東マ)の株価は、第1四半期(4月~6月)業績の低進捗率で急落し、全般地合い悪化も影響して8月8日に880円まで調整した。ただし足元では1000円近辺まで戻している。売りが一巡して中期成長力を見直す動きだろう。切り返しの動きを強めそうだ。   自社開発CRMアプリケーションソフト「WEBCAS」シリーズなどのアプリケーション事業を主力として、マーケティングコンサルティングなどのサービスソリューション事業も展開している。自社開発のメール配信ソフト「WEBCAS e-mail」の導入実績は約1600社以上に達し、国内メール配信パッケージ市場でのシェアは1位である。   M&Aやアライアンス戦略を積極推進し、12年4月にECサイト構築・運営事業拡大に向けてシステムインテグレータ<3826>と資本・業務提携、12年12月にメールマーケティングコンサルティング事業拡大に向けてメールマガジン制作・運用支援のグリーゼと資本・業務提携、13年10月にメールマガジン戦略立案・企画・制作・分析サービスのFUCAを連結子会社化、14年1月にWebサイトソーシャル化支援サービスのフィードフォース社と業務提携した。   重点戦略として「メールアプリケーションソフトのエイジア」から、販売促進・マーケティング支援への事業領域拡大で「eコマースの売上UPソリューションを世界に提供するエイジア」への発展を目指している。   14年6月にはデータベース作成システム「WEBCAS DB creator」の提供を開始した。メール配信機能とアンケート機能も利用できるオールインワン型のCRMクラウドサービスとして提供する。さらにジェイモードエンタープライズと共同開発した電子レシートメール送信サービス「レシートメール」の提供も開始した。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(5月14日公表)を据え置いて売上高が11億20百万円~11億80百万円(前期比11.2%増~17.2%増)、営業利益が2億45百万円~2億80百万円(同1.1%増~15.6%増)、経常利益が2億45百万円~2億80百万円(同2.5%増~17.2%増)、純利益が1億45百万円~1億65百万円(同11.0%増~26.3%増)としている。配当予想は同1円増配の年間15円(期末一括)としている。   第1四半期(4月~6月)は売上高が2億22百万円、営業利益が14百万円、経常利益が15百万円、純利益が9百万円で、通期見通しに対する進捗率は低水準だったが、通期ベースでは主力のアプリケーション事業で利益率の高いクラウド関連売上高の2桁増収を見込み、サービスソリューション事業ではFUCAの通期連結(前期は6ヶ月分連結)も寄与する。人員増強などの先行投資負担で増益率が鈍化するが、大型案件の引き合いも増加傾向であり、好業績が期待される。   株価の動きを見ると、1200円近辺でモミ合う展開だったが、7月31日に発表した第1四半期業績の低進捗率で急落し、全般地合い悪化も影響して8月8日には880円まで調整する場面があった。ただし足元では1000円近辺まで戻している。売りが一巡して中期成長力を見直す動きだろう。   9月3日の終値1000円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の上限値の連結EPS85円62銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS437円29銭で算出)は2.3倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形で調整局面だが、日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。売り一巡して切り返しの動きを強めそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
メール配信ソフト大手のエイジア<2352>(東マ)の株価は、第1四半期(4月~6月)業績の低進捗率で急落し、全般地合い悪化も影響して8月8日に880円まで調整した。ただし足元では1000円近辺まで戻している。
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2014-09-04 09:00