中国シェールガス 世界最大の埋蔵量も、採掘すれば水不足・水質汚染の「ダブルパンチ」=中国メディア

 中国メディア・華爾街見聞は3日、米NGO団体・世界エネルギー研究所(WRI)の最新研究で中国が世界最大のシェールガス埋蔵量を有することが明らかにした一方、すべてのシェールガス採掘を行えば水不足と水質汚染という二重の災難をもたらすことになると指摘されたことを報じた。  記事は、中国のシェールガス埋蔵量が30兆立方メートル以上で米国の2倍に相当し、世界一であるとされたことを紹介。エネルギー消費大国である中国にとってグッドニュースであるとした。  しかしその一方で、シェールガス採掘には百万リットル単位の水を砂や化学薬品とともに岩盤に注入する必要があることを説明したうえで、中国のシェールガス資源の60%以上が水不足の地域に存在することを指摘した。  さらに、採掘に使用した水の10-75%は地表に戻るが、その水には有毒な化学薬品成分が含まれており、採掘企業はこれらの水を回収して再利用する必要があることも紹介。適切な処理が施されなければ、現地の地下水が汚染されることになるとした。  記事は、中国の主なシェールガス埋蔵地が四川盆地やタリム盆地といった水資源が極めて不足している地域に集中しており、ガス採掘が大きな試練に直面すると説明。さらに、埋蔵量の多い地域はすべて人口密集地域であり、採掘にあたっては灌漑用水のみならず、工業用水や生活用水とも水資源を奪い合うことになるとした。そして、処理が不適切であれば水不足と水質汚染のダブルパンチを被ることになると論じた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C) nightman1965/123RF.COM)
中国メディア・華爾街見聞は3日、世界エネルギー研究所(WRI)の最新研究で中国が世界最大のシェールガス埋蔵量を有することが明らかになった一方、すべてのシェールガス採掘を行えば水不足と水質汚染という二重の災難をもたらすことになると指摘されたことを報じた。(イメージ写真提供:(C) nightman1965/123RF.COM)
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2014-09-04 12:15