日系自動車メーカー、中国で競争力を喪失か 販売台数が激減=中国メディア

 2014年上半期における中国市場での日系車の自動車販売台数は前年同期比14.97%増となり、日系車の市場シェアは同0.51ポイント増の15.29%に達した。中国メディアの新民晩報はこのほど、好調を保っていた日系車の販売が急激に減少しているとし、日系自動車メーカーが競争力を失いつつあることは争いようのない事実と論じた。  記事は、日系車にとって7月は「暗黒の7月」になったと表現し、販売台数・市場シェアのいずれもマイナスとなったと紹介。自動車販売台数は前年同月比4.01%減の20万9600台となり、市場シェアは2.18ポイント減となったと紹介したほか、特にセダン車市場では同11.88%減の14万6100万台になったと伝えた。  続けて、中国汽車工業協会のデータとして、広汽トヨタの7月におけるカムリとハイランダーの販売台数はそれぞれ前年同月比37.47%減、25.87%減となったことを紹介。さらに、東風日産は同18.64%減の5万7000台となり、広汽ホンダは同15.0%減の2万7200台、東風ホンダは同35.6%減の1万2300台となったことを伝えた。  そして記事は、日系車の販売台数が大きく落ち込んだ理由として、「市場の環境だけでなく、日系自動車メーカーにも問題がある」とし、問題の1つとして「戦略と戦術のミス」と主張。さらに専門家の分析として、「中国の乗用車市場では排気量1.6リットル、8万元-12万元(約136万3400円-約204万5100円)のセダンが主流だが、一部の日系セダン車の価格はいずれも高めの設定だ」と伝えた。  また記事は、「一部のメーカーが販売戦略においてミスを犯した」とし、北京市内の東風ホンダの販売ディーラーの話として、東風ホンダのSUVであるCR-Vの7月の販売台数が大きく落ち込んだのは「値引きや買い替えの補助金といった優待の縮小が大きく関わっている」と指摘。優待縮小に不満を持った販売ディーラー13社がCR-Vの販売を停止したことで北京市場だけで2000台の機会損失が生まれたと論じた。  続けて記事は、「日系車は市場での激しい競争に負けつつある」とし、ドイツ系メーカーや米国系メーカーが中国メーカーのシェアを奪うなか、日系自動車メーカーまでもシェアを侵食されていると指摘、「日系自動車メーカーが競争力を失いつつあることは争いようのない事実だ」と主張した。(編集担当:村山健二)
2014年上半期における中国市場での日系車の自動車販売台数は前年同期比14.97%増となり、日系車の市場シェアは同0.51ポイント増の15.29%に達した。中国メディアの新民晩報はこのほど、好調を保っていた日系車の販売が急激に減少しているとし、日系自動車メーカーが競争力を失いつつあることは争いようのない事実と論じた。
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2014-09-05 09:45