M&Aキャピタルパートナーズは反発のタイミング
独立系M&A仲介専門会社のM&Aキャピタルパートナーズ <6080> (東マ)の株価は、2000円~2500円近辺でのボックス展開となり、8月以降はレンジ下限の2000円~2200円近辺で推移している。ただし下押す動きは見られず調整一巡感を強めている。今期(14年9月期)業績見通し再増額の可能性や中期成長力を評価して、ボックスレンジ下限から反発のタイミングだろう。
05年10月設立で、13年11月東証マザーズに新規上場した。中堅・中小企業における事業承継問題の解決・支援(株式・事業譲渡)に特化した独立系のM&A仲介専門会社で、世界最高峰の投資銀行を目指している。
金融業界内外から幅広く優秀な人材を集め、卓越した実績を誇るプロフェッショナル集団として、的確な事業承継スキームの提案、高度なアドバイザリー機能の提供などで、発展的な事業承継やシナジー効果の高いM&Aの成約に繋げている。今期第3四半期末(14年3月末)時点のコンサルタントは22名(前年同期比6名増加)で、累計成約件数は112件に達している。
同業他社との差別化戦略として顧客納得性の高い手数料体系を採用していることが強みだ。着手金や月額報酬がなく企業価値算定も無料として、基本合意契約を締結するまでは顧客に費用負担が発生しない成功報酬型の手数料体系である。また成功報酬の算出は株式価額を基準としているため、他社の移動総資産ベースによる算出に比べて顧客の納得性が高いことも特徴だ。
今期(14年9月期)の業績(非連結)見通し(4月1日に増額修正)は、売上高が前期比33.2%増の15億41百万円、営業利益が同29.2%増の7億76百万円、経常利益が同26.7%増の7億60百万円、純利益が同29.0%増の4億27百万円としている。上場関連費用や人件費増加などを吸収して大幅増収増益見通しだ。
第3四半期累計(10月~6月)は前年同期比2.4倍増収、同2.8倍営業増益、同2.8倍経常増益、同2.6倍最終増益の大幅増収増益だった。株式上場による認知度・信頼度向上、大規模M&Aセミナーの開催、コンサルタントの順調な増加などが寄与して、M&A成約案件数は27件と同14件増加し、前期(13年9月期)通期の21件を早くも上回った。1案件当たり手数料総額が1億円以上の案件2件(前年同期は0件)も寄与した。
通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が85.4%、営業利益が86.7%、経常利益が86.4%、純利益が82.7%と高水準である。上期(10月~3月)に想定以上に案件成約が続いたため、一時的な受託案件数の減少で下期(4月~9月)の成約ペースが鈍化するとして通期見通しを据え置いたが、通期再増額の可能性が高いだろう。
成長戦略として、成約件数は13年9月期実績の21件に対して、14年9月期~16年9月期に年平均20%の増加を堅持する方針を掲げている。後継者問題などで中堅・中小企業のM&A市場が拡大しており、中期成長期待は高い。
なお7月30日に株主優待制度の新設を発表している。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主に対して、一律クオカード3000円分を贈呈する。14年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として開始する。
株価の動き(14年5月1日付で株式3分割)を見ると、4月1日の今期業績見通し増額修正を好感し、14年3月の安値1486円から5月の戻り高値2676円まで切り返した。その後はやや上値が重くなり、概ね2000円~2500円近辺のレンジでボックス展開だ。8月以降はレンジ下限の2000円~2200円近辺で推移しているが、下押す動きは見られず調整一巡感を強めている。
9月5日の終値2089円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS66円66銭で算出)は31倍近辺、実績PBR(今期第3四半期累計実績のBPS295円18銭で算出)は7倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線を割り込んだが、上向きの26週移動平均線が下値を支える形だ。今期業績見通し再増額の可能性や中期成長力を評価してボックスレンジ下限から反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
独立系M&A仲介専門会社のM&Aキャピタルパートナーズ<6080>(東マ)の株価は、2000円~2500円近辺でのボックス展開となり、8月以降はレンジ下限の2000円~2200円近辺で推移している。
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2014-09-08 07:15