新和内航海運は調整が一巡してモミ合い上放れのタイミング、指標面の割安感も支援材料

  新和内航海運 <9180> (JQS)(14年10月1日付でNSユナイテッド内航海運に商号変更予定)の株価は、5月安値380円から切り返した後、概ね460円~480円近辺でモミ合う展開だ。第1四半期(4月~6月)の大幅減益に対するネガティブ反応も限定的だった。9月に入って440円台まで水準を切り下げる場面があったが、9月8日には466円まで戻して動意の構えを見せている。調整が一巡してモミ合い上放れのタイミングだろう。指標面の割安感も支援材料だ。   NSユナイテッド海運 <9110> の子会社である。鉄鋼向けの原料炭・石灰石・鋼材、電力向けの石炭、建設向けのセメントなどを輸送する内航海運事業を主力として、港湾運送事業やLPGタンクローリー等輸送事業なども展開している。NSユナイテッド海運グループの一員として一体感を醸成し、営業力の一層の強化を図るため、14年10月1日付で商号を「NSユナイテッド内航海運」に変更する。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(4月30日公表)を据え置いている。売上高は前期比3.6%増の217億92百万円と増収見通しだが、修繕費の増加などが影響して営業利益は同25.9%減の13億86百万円、経常利益は同26.3%減の13億30百万円、純利益は同30.8%減の8億02百万円の減益見通しとしている。配当予想は年間10円(期末一括)としている。   第1四半期(4月~6月)は船舶のドック入りが集中して修繕費が増加したため前年同期比69.0%営業減益、同71.1%経常減益、同83.2%最終減益だった。ただし売上面では電力関連やセメント関連の輸送量が高水準に推移して同11.5%増収となった。そして売上高の通期見通しに対する進捗率は25.2%と順調な水準である。   通期ベースでも震災復興関連のセメント専用船、石炭火力発電向け石炭灰運搬船の稼働が高水準であり、石灰石専用船や鋼材・鉄鋼原料などの輸送も堅調に推移することが予想される。利益面では燃料価格の上昇や修繕費の増加などが影響するが、会社見通しには保守的な印象が強い。増収効果、運航効率向上効果、諸経費圧縮効果などでコストアップ要因吸収も可能だろう。   株価の動きを見ると、5月の年初来安値380円から7月の戻り高値490円まで切り返した。その後はやや上値が重く概ね460円~480円近辺でモミ合う展開だ。ただし7月31日発表の第1四半期の大幅減益に対するネガティブ反応も限定的だった。9月に入って440円台まで水準を切り下げる場面があったが、9月8日には466円まで戻して動意の構えを見せている。調整がほぼ一巡したようだ。   9月8日の終値466円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS74円44銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.2%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS663円52銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形となり、13週移動平均線も割り込んだが、調整が一巡してモミ合い上放れのタイミングだろう。指標面の割安感も支援材料だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
新和内航海運<9180>(JQS)(14年10月1日付でNSユナイテッド内航海運に商号変更予定)の株価は、5月安値380円から切り返した後、概ね460円~480円近辺でモミ合う展開だ。
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2014-09-09 09:15