レアアース 「採掘方法と無駄遣い」の現状=中国メディア

 中国メディア・新華網は8日、「工業のビタミン」と呼ばれるレアアースについて、採掘方法の立ち遅れと誤った利用方法による無駄遣いの現状を報じた。  記事は、中国国内で埋蔵量1000万トン前後と国内で4番目の規模を持つ広西チワン族自治区では、依然として旧来の採掘法が採用され、低レベルの加工技術に留まっていると紹介。このために、レアアース回収率75%という採掘技術基準を満たさないばかりか、レアアースの抽出に使用したアンモニウム塩などが雨水によって田畑に流れ込むといった環境汚染、鉱山周辺の山崩れ事故がしばしば生じているとした。  また、資源探査やその計画作業が遅れていることで、その間に開発された観光地、工業団地、マンション団地や、各種道路、線路、橋の修理において、レアアースを含んだ土が盛り土として使われるなどといった貴重な資源の無駄遣いが起きていることも伝えた。そして、2010年以降に同省の高速道路建設部分で数千トンのレアアース鉱が発見され、そこからレアアースをはがして回収する状況となったことを例として挙げた。  専門家の調査によると、レアアース鉱を一般的な加工原料や土砂として売り出すケースが今に至るまで存在しているという。  記事は、現地のレアアース開発事業に注視してきた同自治区科学技術協会のメンバーらが「速やかにレアアース資源調査を完成させ、多くの地域で不明となっているレアアースの埋蔵量や分布を掌握すること。インフラ建設による資源の損失を防ぐこと。調査終了後は埋蔵状況などによって採掘エリア、採掘禁止エリアなどを設けること」を提起したことを伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・新華網は8日、「工業のビタミン」と呼ばれるレアアースについて、採掘方法の立ち遅れと誤った利用方法による無駄遣いの現状を報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-09-09 09:45