シグマクシスは業績下方修正を織り込みM&A評価の下げ過ぎ訂正で続急伸

  シグマクシス <6088> (東マ)は、26円高の578円と続急伸して始まり今年8月27日につけた株式分割の権利落ち後の上場来安値535円からの底上げを鮮明化している。8月26日に今3月期業績を下方修正したが、織り込み済みとしてこの業績修正と同日に発表したPlan・Do・See・System(PDSシステム、東京都千代田区)への資本参加、ホテル向けクライドサービスへの参入を評価して下げ過ぎ訂正買いが増勢となっている。 ■ホテル業界特化のアプリケーションをクラウド型で提供   PDSシステムは、ホテル、レストラン、バンケット、ブライダルなどの企画・運営・コンサルティングやインテリア・店舗設計を行うPlan・Do・Seeの100%子会社で、ホテルが利用する業務アプリケーションを企画・開発し提供している。今回の資本参加は、同社の持つ事業運営のノウハウとシグマクシスの経営コンサルティングのノウハウを組み合わせてホテル業界に特化したクラウド・アプリケーション市場に参入することを目的としている。   ホテル業界は、人口の減少、グローバル化の進展、個人の価値観の多様化などが続いて業界競争が厳しい環境下、一段の顧客サービス品質の向上とホスピタリティの追求を迫られ、顧客ごとに異なるニーズへのきめ細かく対応するため情報システムを活用したサービス品質と経営の効率化、競争力の強化が求められており、欧米のホテルが重視しすでに導入している個人宿泊客を重視するシステム化を日本やアジア特有のホテルビジネスアプリケーションとしてクラウド型で提供してホテルの顧客満足度と価値向上をサポートする。資本参加は、PDSシステムの第三者割当増資を引き受け49%の株式を取得、株式引受日は、9月30日を予定している。   一方、今期業績の下方修正は、市場の変化に対応してシステム構築をカスタム開発からクラウドサービスやアプリケーションパッケージの活用に移行してきたが、新しいテクノロジーを活用したオファリングの開発、スキルの転換に向けた資源投入活動に想定以上の時間がかかったことが要因となった。3月通期業績は、期初予想より売り上げを17億5000万円、経常利益を9億円、純利益を6億5000万円それぞれ引き下げ、純利益は収支トントン(前期実績7億2300万円)とした。 ■今期初配当予想12円の配当利回りは2.0%と下げ過ぎを示唆   株価は、昨年12月に公開価格3010円で新規株式公開(IPO)され、3020円で初値をつけ上場来高値1万430円まで買い進まれ、IPO株人気の一巡で4590円まで調整したが、株式分割(1対4)の歓迎高、分割権利取りで5540円まで反発して4110円で分割権利を落とした。その後は、落ち後高値1271円から今期純利益の続落予想で下値を探り、今期業績の下方修正で分割権利落ち後安値まで再調整した。今期予想の初配当12円に対して配当利回りは、2.07%と下げ過ぎを示唆しており、一段の底上げに進もう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
シグマクシス<6088>(東マ)は、26円高の578円と続急伸して始まり今年8月27日につけた株式分割の権利落ち後の上場来安値535円からの底上げを鮮明化している。
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2014-09-09 10:30