[ベトナム株]滋賀県がハロン湾の水環境改善に協力支援
JICA(独立行政法人国際協力機構)の「平成25年度(2013年度)補正予算草の根技術協力事業(地域経済活性化枠)」に、紅河デルタ地方ハイフォン市における「観光島カットバーの水環境改善に向けた協働体制づくりの協力支援」が採択された。
同事業は、◇滋賀県、◇環境・土木・建築の総合エンジニアリング企業である株式会社環境総合テクノス(大阪氏中央区)、◇環境事業をトータルサポートする株式会社日吉(滋賀県近江八幡市)の共同事業体が提案したもの。
カットバー島はベトナムの世界自然遺産であるハロン湾に浮かぶ最も大きな島。南北約18km、面積約354km2、人口約1万5000人。亜熱帯の常緑樹の森林からマングローブの林まで、様々な自然が共存し、多数の野生動物や海洋動物が生息する自然の宝庫となっている。また同島の約半分と南東部、近海約90km2は、自然保護の目的で国立公園に指定されている。
近年、ホテルやレストラン、家庭から出た排水が処理施設で浄化しきれず海に流入しているほか、住民が沿岸地域にごみを捨てるなどの問題が相次いでおり、水環境の改善が求められている。一方滋賀県は1970年代、同市の琵琶湖で赤潮が発生した際に住民・行政・事業者が協力して湖の水環境を改善し、これを守ってきた経験がある。
同事業では、「琵琶湖モデル」を応用し、同市カットバー島南東部沿岸地域及び同島トゥンジン湖における自然と生態系の保全と経済発展を両立しながら水環境改善とグリーン成長を目指すべく、島の住民・行政・事業者が一体となった協働体制の基盤を整備する。このほか、組織化の支援、水質モニタリングの技術指導、排水処理施設の運営管理、指導、環境学習などを実施する予定。
なお、これに先立ち、環境省は「平成26年度(2014年度)アジア水環境改善モデル事業」の1つとして、環境総合テクノス及び日吉などによる「ベトナム国水産加工工場における排水処理の水質と施設運営の改善事業」を採択している。
両社は同事業及び今回採択された事業について、国内活動60年間で培った技術ノウハウと20年余りの国際貢献活動による海外でのネットワークを生かし、海外事業展開の足掛かりとする計画だ。
事業の概要
事業名:観光島カットバーの水環境改善に向けた協働体制づくりの協力支援
対象地域:ハイフォン市カットバー島
事業期間:2014年10月頃~2017年3月頃
提案者:滋賀県
実施団体:株式会社環境総合テクノス・株式会社日吉共同事業体
協力団体:大阪府立大学、公益財団法人国際湖沼環境委員会
(情報提供:VERAC)
JICA(独立行政法人国際協力機構)の「平成25年度(2013年度)補正予算草の根技術協力事業(地域経済活性化枠)」に、紅河デルタ地方ハイフォン市における「観光島カットバーの水環境改善に向けた協働体制づくりの協力支援」が採択された。
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2014-09-09 17:45