中国経済 輸入額減少は「成長のリスク」=中国メディア

 中国政府・海関総署は8日、8月の貿易統計を発表し、輸出額が前年同月比9.4%増、輸入額が同2.4%減になったことを発表した。中国メディアの証券時報網は9日、輸入額の減少は「内需の弱さを示すもの」であり、中国の経済成長におけるリスクであるとの認識を示した。  記事は、8月の輸出額が2084億6000万米ドル(約21兆9565億円)、輸入額が1586億3000万米ドル(約16兆7186億円)となり、貿易黒字額が単月として過去最高の498億3000万米ドル(約5兆2484億円)になったことを紹介した。  一方で、中国交通銀行の連平首席エコノミストの分析を引用し、「貿易黒字が過去最高となったのは内需が弱含み、輸入額が減少したため」とし、さらに貿易黒字は人民元の切り上げ圧力につながるほか、輸出に依存する経済モデルからの転換にとって障害となる可能性があると論じた。  続けて、8月のサービス部門購買担当者景気指数(PMI)や不動産販売件数、発電量といったさまざまな経済指標が7月より悪化していることを挙げ、「経済成長の下振れリスクは軽視できない」とし、不動産市場の低迷を受け、経済回復の歩みは衰えつつあると指摘した。  また記事は、2014年7-9月期の経済成長は再び減速するとの見方が多いと紹介し、中国の中央銀行である中国人民銀行が利下げを繰り上げて実施する可能性もあると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国海関総署は8日、8月の貿易統計を発表し、輸出額が前年同月比9.4%増、輸入額が同2.4%減になったことを発表した。中国メディアの証券時報網は9日、輸入額の減少は「内需の弱さを示すもの」であり、中国の経済成長におけるリスクであるとの認識を示した。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic,
2014-09-09 18:15