シンプロメンテは調整一巡して反発のタイミング今期増収増益見通しを再評価

  飲食店などに店舗設備・機器メンテナンスサービスを提供するシンプロメンテ <6086> (東マ)の株価は、6月の戻り高値1635円から反落して8月8日の1077円まで調整した。ただし3月安値940円まで下押すことなく、足元では1200円近辺まで切り返している。調整が一巡した形であり、今期(15年2月期)増収増益見通しを再評価して反発のタイミングだろう。   大手飲食・小売チェーンを主要顧客として、店舗における内外装および各種設備・機器(厨房機器、給排水・衛生設備、空調・給排気・ダクト設備、電機設備、照明機器、ガス設備、看板、自動ドア・ガラス・鍵・シャッターなど)の不具合を解決するメンテナンスサービスを提供している。   事業区分としては、ワンストップメンテナンスサービスとメンテナンスアウトソーシングサービスを展開している。ワンストップメンテナンスサービスでは、各種設備・機器の突発的なトラブル発生時に対応する緊急メンテナンスサービスを主力として、各種設備・機器の点検・整備・洗浄・清掃を定期的に行う予防メンテナンスサービスも提供している。メンテナンスアウトソーシングサービスは、当社のメンテナンス体制を厨房機器メーカーにOEM的に提供することで、メーカー自社のメンテナンス業務のサポートを行っている。   全国の店舗から24時間365日、修理・メンテナンスの依頼を受け付け、依頼の種類・地域・内容などに応じて、全国の協力業者(メンテキーパー)から適切な業者を選定・手配し、店舗の設備・機器等の不具合を解決するサービスが特徴だ。前期(14年2月期)末時点の顧客店舗数は前々期比8.4%増の2万8507店舗、メンテキーパー数は同5.1%増の4831社となっている。   今期(15年2月期)の業績(非連結)見通し(4月11日公表)は売上高が前期比14.3%増の42億円、営業利益が同19.1%増の2億20百万円、経常利益が同23.3%増の2億20百万円、純利益が同20.3%増の1億24百万円、配当予想が前期から記念配当5円を落として年間10円(期末一括)としている。   既存顧客に対する新たなアイテムの提供、既存顧客との取引量拡大、サービスエリアの拡大、新規顧客の獲得などで、主力の飲食店向けを中心に緊急メンテナンスサービス依頼件数が順調に増加する。増収効果で人件費増加などを吸収し、新規上場関連費用の一巡も寄与して増収増益見通しだ。   中期成長に向けた重点戦略としては、新規顧客開拓によるシェア拡大を目指している。ワンストップメンテナンスサービスでは、外食業界以外の小売・物販、理美容、教育、医療・介護、宿泊・娯楽などの業界にも新規顧客開拓を推進する。メンテナンスアウトソーシングサービスでは、サービスをOEM的に提供する企業の増加を目指すとともに、個人経営店舗向けの提供も視野に入れてシェア拡大を図る方針だ。   外食業界や小売業界などでは、店舗の老朽化や人手不足の深刻化、店舗の衛生環境改善や従業員の労働環境改善に対する意識の高まりも背景として、メンテナンス業務のさらなるアウトソーシング化が進むと予想される。新規サービス開発なども寄与して、中期的に収益拡大が期待されるだろう。   株価の動き(13年12月公開価格950円に対して初値2235円、上場来高値13年12月2490円)を見ると、6月の戻り高値1635円から反落し、8月上旬の地合い悪化も影響して8月8日の1077円まで調整した。ただし3月安値940円まで下押すことなく、足元では1200円近辺まで切り返している。3月~5月の安値圏に接近して調整が一巡したようだ。   9月9日の終値1185円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS71円87銭で算出)は16~17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.8%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS454円80銭で算出)は2.6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。調整が一巡した形であり、今期増収増益見通しを再評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
飲食店などに店舗設備・機器メンテナンスサービスを提供するシンプロメンテ<6086>(東マ)の株価は、6月の戻り高値1635円から反落して8月8日の1077円まで調整した。
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2014-09-10 09:15