日経平均は39円高、円安進行を好感、後場に上昇に転じる

 10日の日経平均株価終値は、39円63銭高の1万5788円78銭と3日続伸。  前日のNYダウが利益確定売りから97ドル安と続落したことで、寄り付きの日経平均は60円安の1万5688円と反落。外国為替市場のもみ合いもあり、前場は小幅安での慎重な動きに終始した。  後場に入ると、ドルが106円台半ばまで買われ、円安が進んだことを好感し、相場の空気が一変。日経平均は下げ幅を縮小し、午後1時台にプラス転換、1万5800円に接近する場面もあった。  個別では、歩行支援機の開発が材料視された今仙電機製作所 <7266> や、今10月期の業績予想を上方修正したミロク <7983> 、新規のカバレッジ開始が好感されたUMNファーマ <4585> がストップ高まで買われ、8日にミドリムシの本格培養開始を発表した神鋼環境ソリューション <6299> は連日のストップ高となった。  また、今5月期1Q決算が好感されたコーセル <6905> が急騰。米国のネット通販関連企業を買収した楽天 <4755> や、窒素を使った消火装置を開発したモリタホールディングス <6455> 、川内原発が新規制基準に適合と判断を受けた九州電力 <9508> なども大きく買われている。  一方、金やニッケル、銅価格などの下落が売り要因となった住友金属鉱山 <5713> が大幅安。前7月期の減益決算を発表したビットアイル <3811> も急落となり、老人ホーム会社買収が報じられた東京建物 <8804> や、記念配実施で材料出尽くしとなったイハラケミカル工業 <4989> も弱含んでいる。  業種別では、電力・ガスや石油・石炭製品、タイヤ、銀行、鉱業株などが底堅く推移し、非鉄金属やノンバンク、海運、建設株などが弱含んだ。(編集担当:片岡利文)
10日の日経平均株価終値は、39円63銭高の1万5788円78銭と3日続伸。
japan,economic
2014-09-10 15:00