日本の急所を突いた中国の「レアアース輸出制限」=露華字メディア

ロシアの国営ラジオ局「ロシアの声」は10日、中国語版ウェブサイトで、日本企業がレアアースの中国依存を軽減することを目的にインドやマレーシアからレアアースを調達する計画を進めていると伝えた。
記事は、日本はレアアースの輸出大国である中国との関係悪化における保険として、中国以外の国からのレアアース調達を進めていると指摘した。さらに、ロシア科学院極東研究所日本問題研究センターのキスタノフ主任の話として、2010年に中国が日本へのレアアース輸出を停止したことは「日本の急所を突く行為だった」と指摘、「中国によるレアアースの輸出制限の苦しみを知る日本は、他のレアアース調達先の可能性を探っている」と論じた。
一方で、マレーシアでのレアアース開発には「環境汚染問題」に関する高いリスクがつきまとうとし、マレーシアで開発・生産事業を展開しているオーストラリアのライナス社に対して環境保護団体が激しく反発していると紹介。さらに、1992年には環境汚染問題を理由に日本の企業が出資していた企業のレアアース生産工場を閉鎖させられたことがあると伝えた。
さらに、ハイテク産業にとってレアアースは必要不可欠な物質である一方、日中関係が今後、どのように進展するかは分からないとし、日本はレアアースの中国依存を低減するために独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)」が7億米ドル(約748億円)を投資してウズベキスタンやカザフスタンなどでレアアース探査を進めていると紹介。
一方で、ウズベキスタンやカザフスタンなどにはすでに中国企業が進出しているとし、日本は中国以外のレアアース市場でも中国の影響力に振り回される可能性があると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
ロシアの国営ラジオ局「ロシアの声」は10日、中国語版ウェブサイトで、日本企業がレアアースの対中依存を軽減することを目的にインドやマレーシアからレアアースを調達する計画を進めていると伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-09-11 14:30