【中国経済】上海自由貿易試験区:月内に「全国規模で推進を視野」の対象発表、人民元建てクロスボーダー決済か
中国(上海)自由貿易試験区は9月29日で発足1周年を迎える。証券時報網によると、同試験区は9月末、過去1年間を振り返る報告書を発表する。同報告書では、試験区の経験を総括し「複製可能・拡大可能」な経験のリストを紹介され、特に期待できる分野として人民元建てのクロスボーダー決済業務が筆頭に挙げられる見込みという。
中国では金融改革の一環として利率の市場化(自由化)も注目されている。しかし、利率の市場化は全国一律で進めねばならない性格上、比較的ゆっくりと進めざるをえないとされる。
上海自由貿易試験区の取り組みの中でも、金融分野は「重点中の重点」とされる。同試験区管理委員会の李軍副秘書長が「金融分野の発展にかんする指導意見の策定を進めている」、「重点的に発展を促す分野のひとつとして、人民元オフショア取引の拠点としての地位向上がある」と発言していることからも、月内に発表される報告書では「複製可能・拡大可能」な経験のリストの筆頭に、人民元のオフショア決済業務が筆頭に挙げられる可能性が高いとされる。
上海自由貿易試験区関連では、「複製可能・拡大可能」という言い方が多く用いられる。「他の地域でも同様の試みを実施できる。全国規模に拡大できる」との意味だ。
これまで、上海市当局から試験区は年内に「複製可能・拡大可能」との経験をえられた分野36種を発表するとされていたが、9月末の報告書では36種以上の分野が発表される可能性もあるという。
発表される分野は投資、取引、金融、規制緩和と行政の監督機能強化に集中するとみられている。
報告書では「複製可能・拡大可能」の考え方だけでなく「どの分野の刷新が、いまだに難度が高いか」、「どの分野が、国際水準や国際的基準にさらに近づけることができるか」などについても、見解が示される見込みという。(編集担当:如月隼人)
中国(上海)自由貿易試験区は9月29日で発足1周年を迎える。証券時報網によると、同試験区は9月末、過去1年間を振り返る報告書を発表する。同報告書では、試験区の経験を総括し「複製可能・拡大可能」な経験のリストを紹介され、特に期待できる分野として人民元建てのクロスボーダー決済業務が筆頭に挙げられる見込みという。
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2014-09-11 18:30