ソーバルは短期調整一巡して切り返し、13年7月高値目指す
ソフト開発技術者派遣のソーバル <2186> (JQS)の株価は、7月の年初来高値928円から反落し、9月上旬には850円台まで調整する場面があったが、足元では切り返しの動きを強めている。今期(15年2月期)の業績見通しに増額の可能性もあり、13年7月の高値1015円を目指す流れに変化はないだろう。なお9月30日に第2四半期累計(3月~8月)の業績発表を予定している。
ソフト開発技術者分野のエンジニアリング事業(ソフトウェア・ハードウェアのエンジニア派遣および受託開発)、その他事業(RFID製品・システムの開発・販売など)を展開している。
前期(14年2月期)の顧客別構成比はキヤノン <7751> グループが約66%を占め、ソニー <6758> グループが約10%、富士通 <6702> グループが約9%、NTT <9432> グループが約4%と続いている。優良な大口顧客を抱えていることが特徴だ。12年9月にオムロン <6645> 向けが主力のモバイルコンピューティングテクノロジーズ(現MCTEC)を子会社化するなど、M&Aも活用して顧客や分野の多様化も進めている。
今期(15年2月期)の連結業績見通し(4月10日公表)は、売上高が前期比1.1%増の67億円、営業利益が同4.2%増の5億40百万円、経常利益が同5.9%増の5億47百万円、純利益が同5.9%増の3億20百万円、配当予想が配当性向35%を目標として同5円増配の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。組み込み系開発や業務系システム開発を中心に、主要顧客の研究開発関連プロジェクトに対する派遣需要が旺盛である。新規顧客開拓も寄与して派遣稼働率が高水準に推移する。
第1四半期(3月~5月)は前年同期比11.3%増収、同27.6%営業増益、同28.0%経常増益、同29.3%最終増益と好調に推移した。そして通期見通しに対する進捗率は売上高が26.5%、営業利益が37.2%、経常利益が36.9%、純利益が36.9%と高水準だった。第2四半期(6月~8月)以降に本社移転関連の一時的費用が発生するが、増収効果で吸収して好業績が期待される。通期増額の可能性があるだろう。
製造業では技術者不足が深刻化しているため、新製品開発関連などで優秀な技術者に対するニーズが一段と高まっている。派遣単価の上昇も期待され、中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、7月29日の年初来高値928円から一旦反落し、9月上旬には850円台まで調整する場面があったが、足元では切り返しの動きを強めている。9月11日には894円まで戻す場面があった。短期調整が一巡して今期好業績見通しを再評価する動きだろう。
9月11日の終値888円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS73円57銭で算出)は12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は2.9%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS559円59銭で算出)は1.6倍近辺である。
日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復した。また週足チャートで見ると、8月下旬~9月上旬の短期調整は26週移動平均線がサポートラインとなって切り返しの動きを強めている。強基調を確認した形だろう。今期の業績見通しに増額の可能性もあり、13年7月高値1015円を目指す流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ソフト開発技術者派遣のソーバル<2186>(JQS)の株価は、7月の年初来高値928円から反落し、9月上旬には850円台まで調整する場面があったが、足元では切り返しの動きを強めている。
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2014-09-12 09:00