住友金属鉱山はハイブリッド車向けに電池材がのびる

  住友金属鉱山 <5713> が強気買いのタイミングを迎えている。ここへきて証券会社が増額予想を打ち出してきた。今2015年3月期の業績について営業利益を1110億円から、1170億円(前期比55%増)に予想を引き上げた。   非鉄金属価格の前提を引き上げたことが修正の原因である。ニッケルについては、インドネシアが鉱石輸出規制を行いニッケル鉱石の輸出を停止したことから供給不足を懸念した買いが膨らみ価格を押し上げている。今後とも供給不足が続く見通しにあり、市況は高水準が続く見通しにある。なお、海外プロジェクトであるフィリピン・タガニートのニッケル生産の本格稼働により、ニッケルの販売増が想定されているだけに、市況上昇の業績への寄与は大きい。   銅価格は中国の影響が大きく、景気減速の影響から3月ごろには投機的な資金が引き上げられたことが価格を押し下げた。銅価格はその後7月に7000ドル/トン台まで持ち直しており、7000ドル/トンを挟んだ展開が続くとみている。   今後の利益成長の柱になるものとして電池材料の拡販が注目されている。同社では電池の正極材料として、ニッケル酸リチウムと水酸化ニッケルを手がけている。ハイブリッド車の電池に使用されるニッケル酸リチウムの生産能力を増強し、2014年6月には生産能力を月300トンから、月850トンまで引き上げた。環境対応としてハイブリッド車の普及が進む見通しであり、生産能力の増強に合わせた販売増を見込んでいる。   海外プロジェクトについては、海外鉱山の新規開発プロジェクトや鉱区拡張を推進している。具体的には、銅の新規開発鉱山ではチリのシエラゴルダ鉱山開発を行っており、2014年の操業開始を予定している。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR
住友金属鉱山<5713>(東1)が強気買いのタイミングを迎えている。ここへきて証券会社が増額予想を打ち出してきた。今2015年3月期の業績について営業利益を1110億円から、1170億円(前期比55%増)に予想を引き上げた。
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2014-09-12 12:30