中国の不動産価格　「今後も下落する予測」が７割超の調査結果＝中国メディア

　中国の不動産市場が低迷していることについて、中国メディアの中国青年報がこのほど、２万７８４０人の中国人ネットユーザーを対象に調査を実施したところ、「不動産価格は今後もさらに下落する」と予測するユーザーが７４．４％に達し、８７．３％のユーザーが「現在の不動産価格は受け入れられない」と回答した。 　記事は、中国青年報社会調査センターがインターネット上で中国の不動産に関する調査を行ったことを伝えた。調査対象者の年収は２万元（約３４万７８００円）以下が５７．４％、２万元－３万元（約３４万７８００円－５２万１７００円）が１２．８％、３万元－５万元（約５２万１７００円－８６万９５００円）が１３．４％、６万元－１０万元（約１０４万３５００円－１７３万９１００円）が７．５％、１０万元以上が９．０％だった。 　続けて、不動産市況に対する多くの回答者の見方は「各地方政府が不動産の購入制限を緩和するなど、市場に対する“救済措置”を相次いで打ち出していることは、不動産の市況の厳しさを示すものであり、不動産価格は今後も下落する」というものだと紹介。事実、「不動産価格が今後、上昇する」と回答した中国人はわずか１５％にとどまり、７４．４％が「さらに下落する」と回答したと伝えた。 　記事は、中国国際金融公司で首席エコノミストを務めた哈継銘氏の分析を引用し、不動産市場では供給が需要を大きく上回る状況が続いており、現在の都市化の速度で計算した場合、「不動産の在庫をすべて消化するには８年かかる見通し」と報じた。 　在庫が積み上がる一方で、調査によれば不動産の購入の意向を持っていた調査対象者はわずか９．０％にとどまり、６３．７％の調査対象者は「不動産を購入したいが、不動産価格が高すぎて購入できない」と回答。また、不動産を購入できる資産を有しながらも「今はまだ購入するつもりはない」との回答は５．３％となったと紹介した。（編集担当：村山健二）（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）