アベノミクス第2章幕開けの舞台が整う、日経平均はアベノミクス第1章の高値1万6320円へ挑戦=犬丸正寛の相場展望

  連休明けの来週(16~19日)は、日経平均が、年初1月6日につけた場中高値1万6164円更新を目指す展開だろう。とくに、週末の売買代金は久々に3兆円台に乗せ、買いエネルギーが高まっていることから、うまく行けば日経平均は昨年末の1万6320円(場中)に挑戦、若しくは、若干でも更新の可能性がありそうだ。   売買代金の増加の背景は、言うまでもなく1ドル・107円台に進んでいる「円安」である。とくに、フシだった104円台を抜いて105円台に円安が進んだ時には株相場にはそれほど好反応ではなかった。   1ドル・105円の時と、107円台との最大の違いは、「九州電力・川内原子力発電所1号機、2号基」の再稼動見通しの立ったことだろう。   それまでの円安状況下では、LNG等の輸入燃料代金の高騰が産業界と庶民生活を圧迫する因子となって、全面的な歓迎ムードではなかった。それが、川内原発を皮切りに、今後、次々と全国の原発が再稼動に向かえば安心して円安を迎え入れることができる。   まさに、2013年春時のアベノミクス第1章の円安という主役が復活することになる。   加えて、アメリカの金利は高くなる方向にある。しかも、日本は低金利政策維持ということだから日米金利差によるドル高・円安の流れは続くとみられる。   ただ、注意すべきは、アメリカのイスラム国の拠点となっているイラク、シリアへの空爆強化だろう。アメリカが征圧れば、反動でテロの脅威は高まることが予想され、リスクとして考えておかなくてはいけない。   ともかく、アメリカは中間選挙までは、外交において強い姿勢で臨み、国内経済も腰折れとなるような政策は採らないだろう。よって、NYダウについても選挙までは強い展開とみておいてよいだろう。   かくして、日本の株マーケットには外部的、内部的にみてアベノミクス第2章開幕の舞台が整ったとみてよいだろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
連休明けの来週(16~19日)は、日経平均が、年初1月6日につけた場中高値1万6164円更新を目指す展開だろう。
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2014-09-12 16:30