ロシアの戦略的産業 「外資開放」を期待する中国資本=露華字メディア

 ロシアメディア「ロシアの声」中国語版は13日、膨大な資金力を持つ中国資本が、ロシア政府に航空などの戦略的産業分野への外資開放を「手ぐすねを引いて待っている」とする評論記事を掲載した。  記事は、先日行われたロシアのシュワロフ第一副首相が中国の大型商業銀行の代表と面会したさい、中国側が巨額の資本を用意する一方で航空機製造、鉱山採掘、軍需工業、原子力エネルギーなどといった戦略的産業への外資投入を制限する「連邦57号法律」の緩和を要求したと紹介した。  そして、中国側の態度についてロシア政治研究・予測センターの専門家は「これらの産業がロシアにおいてもっとも利益の出る分野であり、投資側の興味は完全に説明できる」、「中国が狙っているのは巨大な外貨準備高を資本に変えるとともに、先進技術を獲得すること。そのもっとも簡単な方法は、戦略的産業への参入だ」と解説したことを伝えた。  その一方で、ロシア側の立場について「戦略産業への参入制限は国の利益を守るうえで重要だが、欧米との関係が悪化するなかで巨大な中国資本は大きな支えになる」と論じた。そして専門家が「ロシア政府は戦略的な選択を迫られている。中国資本に対して制限を緩めることになるだろう」とするとともに「法律の範囲内で措置をとる必要があり、ゆっくりと進むことになるだろう」との見解を示したことを紹介した。  記事は最後に「とはいえ、ロシアの戦略産業分野の『門』は今やすでに、中国企業向けにコッソリ開かれた」とし、クラスノヤルスク地方の石油天然ガスエリアやアムール州の炭鉱、ザバイカルの銅鉱への中国資本参入が行われていると伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
ロシアメディア「ロシアの声」中国語版は13日、膨大な資金力を持つ中国資本が、ロシア政府による電信や航空などの戦略的産業分野への外資開放を手ぐすね引いて待っているとする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-09-15 00:15