セキドは急騰の反動調整が一巡して7月高値試す
ファッション専門店チェーンのセキド <9878> (東2)の株価は、ラオックスとの業務提携を好感して急騰した7月24日の年初来高値180円から一旦反落したが、140円近辺で反動調整が一巡して切り返しの動きを強めている。収益改善基調を評価する流れに変化はなく7月高値を試す展開だろう。低PBRも支援材料だ。
12年10月に家電の店舗販売事業から撤退して、ファッション専門店事業に経営資源を集中した。海外ブランド品などを扱うファッション専門店「GINZA LoveLove(ギンザ・ラブラブ)」「スーパーセレクトショップラブラブ」を直営で展開し、前期(14年2月期)末の店舗数は首都圏中心に24店舗である。ネット通販についてはストリーム <3071> と業務提携している。
中期的な成長戦略として「GINZA LoveLove」のブランディング戦略強化を掲げ、高額のナショナルブランド品、中・低価格帯のプライベートブランド(PB)品、アウトレットブランド品、そしてネット通販では富裕層向けに重点を置いた品揃えを強化している。さらに収益力改善に向けて、新規出店と既存店リニューアル、チラシ一新による販促の強化、ネット通販の強化、滞留期間短縮による商品在庫の鮮度アップ、売れ筋商品の機会ロス低減への取り組み、店舗運営の効率化などの施策を強化している。
14年7月にはラオックス <8202> との業務提携を発表した。業務提携の内容は商品の相互供給、商品の共同仕入れと在庫情報の共有化、相互の販売支援としている。商品の相互供給では、当社がラオックスに対して高級ブランド品(バッグ・財布など)を提供し、ラオックスが当社に対して高級時計を中心とした宝飾品を供給し、相互の効率的な商品供給体制を確立する。
今期(15年2月20日期)の業績(非連結)見通し(4月1日公表)は売上高が前期比0.9%減の118億円、営業利益が同2.1倍の1億90百万円、経常利益が同22.9%増の1億20百万円、純利益が同16.2%減の90百万円、配当予想は前期と同額の年間1円(期末一括)としている。
純利益については特別利益一巡で減益見通しだが、店舗リニューアルによる集客力の強化、PB拡販による売上総利益率の改善、店舗運営の効率化、ネット通販の拡大、小売法人向け商品供給や販売業務委託などが寄与して増収営業増益の見通しだ。新規出店については期初時点ではリニューアル以外を未定としている。
第1四半期(3月~5月)は消費増税の影響で前年同期比12.0%減収となって営業赤字が拡大したが、ほぼ想定水準であり、価格改定やPB拡販などが寄与して売上総利益率は同1.8ポイント改善している。収益改善基調に変化はなく、ラオックスとの業務提携も寄与して通期ベースで好業績が期待されるだろう。
株主優待については、毎年2月20日および8月20日現在で1000株以上所有株主に対して実施している。優待内容は、1000株以上所有株主に対して一律「株主ご優待券5%割引券」5枚、3000株以上所有株主に対して「1000株あたり500円のお買い物券+株式数に応じたお買い物券」を贈呈している。さらに2年以上継続保有の株主に対しては「お買い物券」が上乗せされる(詳細は会社ホームページ等で確認のこと)。
株価の動きを見ると、ラオックスとの業務提携を好感して急騰した7月24日の年初来高値180円から一旦反落したが、140円近辺で反動調整が一巡して切り返しの動きを強めている。8月27日に168円、9月9日に164円まで戻す場面があった。収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。
9月12日の終値151円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS6円35銭で算出)は23~24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.7%近辺、実績PBR(前期実績のBPS260円59銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線サポートラインとなって下値を切り上げている。強基調の形だ。また日足チャートで見ると25日移動平均線に接近して動意のタイミングのようだ。低PBRも支援材料であり、7月高値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ファッション専門店チェーンのセキド<9878>(東2)の株価は、ラオックスとの業務提携を好感して急騰した7月24日の年初来高値180円から一旦反落したが、140円近辺で反動調整が一巡して切り返しの動きを強めている。
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2014-09-16 09:00