東証1部へ市場変更のスターツは続落も需給好転の現実買いで割安修正に再発進余地

  スターツコーポレーション <8850> は、きょう16日にジャスダック市場(スタンダード)から東証第1部に市場変更され売買がスタートしており、前週末のジャスダック市場の終値に対して45円安の1634円と続落している。   同社株は、8月25日の市場変更承認に際して新株式発行(発行価格1649円)・株式売出しも同時に発表、前週末にこの払い込みを終了しなお下値を探る動きが続いている。ただ1部上場に伴う東証株価指数(TOPIX)算入も控えており、TOPIX連動型のファンドの買い需要が発生する需給好転の現実買いが再燃する余地がある。今3月期純利益が、連続して過去最高を更新する予想にあることも割安修正をサポート、さらに新株式発行・株式売出しも、同社業績を押し上げる「良いファイナンス」として再評価される見込みである。 ■賃貸住宅・駐車場の管理戸数が続伸し連続して最高純益を更新   同社は、不動産賃貸住宅や駐車場、ビル・施設の建設・賃貸・管理事業を全国で463店舗と拡大している営業店舗「ピタットハウス」で展開するとともに、高齢者支援・保育施設も62事業所を運営、海外事業も、日本企業の海外進出ニーズに対応して積極化、海外拠点は世界21カ国、32拠点に達している。安定収益源の不動産管理物件数は、今期第1四半期末(1Q末、6月末)現在で、企業の社宅管理代行業や24時間緊急対応サービス「アクセス24」の受託戸数を加えると住宅45万4884戸、駐車場13万1868台となり、ビル・施設管理件数も1104件となっている。   このため今3月期業績も続伸、売り上げ1520億円(前期比0.6%増)、営業利益163億円(同1.6%増)、経常利益156億円(同3.6%減)、純利益100億円(同23.4%増)と予想している。純利益は、今年4月に子会社3社を完全子会社化したことで持分変動益が発生し、前期の過去最高を大幅に連続更新する。業績続伸に伴い今期配当も、年間36円(前期実績34円)へ連続増配を予定している。   一方、新株式発行・株式売出しは、2010年11月に東京都千代田区から事業者候補として選定された「神田東松下町計画民間住宅棟開発事業」が具体的に始動することになり、この「街づくり」プロジェクトとして同社が進める共同住宅、店舗(敷地面積約3500平方メートル、建築面積約2800平方メートル、延床面積約3万2000平方メートル、地上25階・地下2階建て、総事業費約110億円)の建設資金の一部充当を目的としており、同社の安定収益基盤の拡充につながる。 ■PERは8倍台、配当利回りは2.2%と割安でまず高値奪回   株価は、今期業績の続伸予想で1750円と買われ、今期1Q利益が為替変動の影響で減益転換したものの、純利益では、子会社3社の完全子会社化で25億円超の負ののれん益が発生したことを手掛かりに年初来高値1856円まで二段上げした。足元は、ファイナンスを織り込む下値調整が続いたが、PERは8倍台、配当利回りも2.20%と割安顕著となっている。まず高値奪回を目指し、一段の上値追いに弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
スターツコーポレーション<8850>(東1)は、きょう16日にジャスダック市場(スタンダード)から東証第1部に市場変更され売買がスタートしており、前週末のジャスダック市場の終値に対して45円安の1634円と続落している。
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2014-09-16 11:00