中国経済が岐路に、ハードランディングの可能性も排除できず=中国メディア

 中国国家統計局は13日、8月の鉱工業生産が前年同月比6.9%増にとどまったことを発表した。中国メディアの匯通網は14日、「鉱工業生産の伸び幅は約6年ぶりの低水準にとどまった」とし、投資および消費の低迷とあわせ、「中国経済の下振れ圧力が強まっていることを示唆する結果となった」と報じた。  記事は、8月の鉱工業生産が約6年ぶりの低水準にとどまったことを伝えたほか、1-8月期の固定資産投資が前年同期比16.5%増にとどまり、1-7月の17.0%増からマイナスになったと紹介。さらに8月の社会消費品小売総額も前年同月比11.9%増となり、事前予想の12.1%を下回ったと伝えた。  続けて、中国経済および政策は「岐路に差し掛かっている」とし、経済アナリストからはさらなる金融緩和を求める声が相次いでいると伝えた。さらに「中国政府が従来どおりの景気刺激策と決別したうえで経済成長率を保つことができるかが次の焦点となる」と論じた。  また記事は、申銀万国証券のマクロ経済チーフアナリストの李慧勇氏の発言を引用し、「8月の各種指標が落ち込むことは想定内だった」とする一方、「大幅な落ち込み幅は警戒に値する」とした。消費、輸出、投資が同時に低迷し、経済の下振れ圧力が強まっているなか、「固定資産投資がマイナスになったことは、投資の減少によって中国経済がハードランディングとなる可能性もある」との見方を示した。  一方で記事は、「各種指標は過度に悲観的になる必要はない」とし、国家統計局の郭同欣氏の発言として、「指標の悪化は国外の需要が不振だったことを背景に、一時的な落ち込みに過ぎない」と主張。さらに天候などの影響のほか中国不動産市場に対する政策調整などの影響が積み重なり、指標が悪化したとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
中国国家統計局は13日、8月の鉱工業生産が前年同月比6.9%増にとどまったことを発表した。中国メディアの匯通網は14日、「鉱工業生産の伸び幅は約6年ぶりの低水準にとどまった」とし、投資および消費の低迷とあわせ、「中国経済の下振れ圧力が強まっていることを示唆する結果となった」と報じた。(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
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2014-09-16 11:00