中国経済が成長鈍化 「金融緩和を行う必要がある」とエコノミスト=英華字メディア

 中国政府・国家統計局は13日、8月の鉱工業生産が前年同月比6.9%増にとどまり、7月の同9%増より大幅に鈍化したことを発表した。英紙フィナンシャル・タイムズ中国語版は15日、「中国の経済成長率目標が達成できるか暗雲が漂った」と論じた。  記事は中国の8月の各種経済指標が落ち込んだことについて、中国政府・国家統計局が「海外市場における需要鈍化および、不動産市場を始めとする中国経済の下振れ圧力によるもの」と分析していることを紹介した。  さらに、オーストラリア・ニュージーランド銀行による発表として、「中国の経済成長が想定より速く鈍化しているという見方をさらに強める内容だった」と伝え、中国経済の成長率が7.5%に達するためには鉱工業生産が前年同月比9.0%増の伸びが必要だと論じた。  続けて、オーストラリア・ニュージーランド銀行の劉利剛エコノミストが「経済の急激な鈍化によって中国政府が進めている構造改革が暗礁に乗り上げる可能性がある」と指摘したことを伝え、さらなる成長鈍化を防ぐために中国政府は金融緩和を行う必要があるとの見方を示した。  また、一部の専門家からは「鉱工業生産の鈍化は、過度に工業に依存する経済構造からの転換が功を奏しつつあることを意味する」との声があると紹介する一方で、イギリス大手商業銀行のロイヤルバンク・オブ・スコットランドのLouis Kuijsエコノミストの発言として「8月の経済指標は急激に下振れし過ぎている」とし、「中国政府が看過できる範囲を超えている可能性がある」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国国家統計局は13日、8月の鉱工業生産が前年同月比6.9%増にとどまり、7月の同9%増より大幅に鈍化したことを発表した。英紙フィナンシャル・タイムズ中国語版は15日、「中国の経済成長率目標が達成できるか暗雲が漂った」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-09-16 16:00