リオンは売りが一巡して下値固め完了、反発のタイミング

  補聴器首位のリオン <6823> の株価は、第1四半期(4月~6月)の減益を嫌気して8月8日の年初来安値1263円まで急落し、1450円~1550円近辺のモミ合いから下放れの形となった。ただしその後は下げ渋る動きとなり、9月16日には1360円まで戻す場面があった。売りが一巡して1300円近辺で下値固めが完了したようだ。反発のタイミングだろう。   医療機器事業(補聴器や医用検査機器など)および環境機器事業(音響・振動計測器や微粒子計測器など)を展開し、高機能・高付加価値製品の開発・販売を強化している。補聴器では最上位クラス「リオネットマジェス」、中価格帯「リオネットプレシア」、エントリーモデル「リオネットプレシアV」、低価格のポケット型デジタル補聴器など商品ラインナップの充実を推進している。   14年6月には「透析液中バイアブルパーティクルカウンタ」について、日機装 <6376> との販売契約締結の合意を発表した。11年12月に開発した「水中の生物粒子計数器」をベースとして透析現場での実用化に成功した。当社が製造、日機装が販売を担当し、14年10月から販売を開始する。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(4月30日公表)を据え置いて売上高が前期比1.6%増の188億円、営業利益が同4.9%増の23億円、経常利益が同2.6%増の23億円、純利益が同6.4%増の14億円、そして配当予想が前期と同額の年間25円(第2四半期末12円、期末13円)としている。   セグメント別の計画は、医療機器事業の売上高が同微増の113億円、営業利益が同3.5%増の15億円、環境機器事業の売上高が同3.9%増の75億円、営業利益が同8.0%増の8億円としている。医療機器事業では、医用検査機器が新製品投入や拡販効果、補聴器が14年7月に投入した普及価格帯の新製品「リオネットクラッセ」などラインナップ拡充効果で、堅調な推移を見込んでいる。環境機器事業では、国内外の高水準の設備投資需要を背景として音響・振動計測器の増収を見込み、医薬関連向け微粒子計測器のシステム受注も寄与する。   第1四半期(4月~6月)は利益率の高いオーダーメイド補聴器の売上構成比が低下して前年同期比0.4%減収、同18.4%営業減益、同19.4%経常減益、同23.6%最終減益となり、通期見通しに対する進捗率も売上高が21.8%、営業利益が14.0%、経常利益が14.3%、そして純利益が13.4%と低水準だったが、第2四半期(7月~9月)以降の増収で挽回可能としている。通期ベースでは増収増益が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、第1四半期の2ケタ減益を嫌気して8月8日の年初来安値1263円まで急落し、1450円~1550円近辺のモミ合いから下放れた。ただしその後は下げ渋る動きとなり、9月16日には1360円まで戻す場面があった。売りが一巡して1300円近辺で下値固めが完了したようだ。   9月16日の終値1345円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS115円44銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.9%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1205円37銭で算出)は1.1倍近辺である。週足チャートで見ると上値を切り下げて調整局面だが、日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。売りが一巡して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
補聴器首位のリオン<6823>(東1)の株価は、第1四半期(4月~6月)の減益を嫌気して8月8日の年初来安値1263円まで急落し、1450円~1550円近辺のモミ合いから下放れの形となった。
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2014-09-17 07:15