エスアールジータカミヤはボックスレンジ下限から切り返しのタイミング、中期成長力を評価
建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ <2445> (東2)の株価は、7月29日戻り高値1740円から反落して8月8日の1341円まで調整する場面があったが、概ね3月以降の高値圏1400円~1600円近辺のボックスレンジで推移している。中期成長力を評価する流れに変化はなく、ボックスレンジ下限から切り返しのタイミングだろう。
建築・土木・橋梁用仮設機材や、子会社ホリーの太陽光パネル設置架台などの販売・レンタル事業を展開し、戦略商品として作業環境改善・作業効率向上につながる次世代足場「Iq(アイ・キュー)システム」の拡販を推進している。
またグループ力強化に向けて、14年4月に海洋土木・港湾分野に豊富な実績を持つ土木・建築用仮設資材のアサヒ工業(大阪市)を子会社化し、14年7月にはホリーのベトナム新工場が竣工した。
今期(15年3月期)の連結業績見通しについては、前回予想(5月9日公表)を据え置いて売上高が前期比11.1%増の360億30百万円、営業利益が同25.8%増の38億40百万円、経常利益が同23.1%増の37億円、純利益が同25.9%増の22億27百万円、配当予想が同7円増配の年間20円(第2四半期末7円、期末13円)としている。
今期から本格寄与する新名神高速道路関連なども加わって、受注残高は高水準であり、クランプ、クサビ式住宅用足場、移動昇降式足場(リフトクライマー)、ソーラー向け太陽光パネル設置架台などの需要が好調に推移する。次世代足場「Iq(アイ・キュー)システム」の拡販も本格寄与しそうだ。レンタル資産の稼働率向上・効率的運用、レンタル価格の上昇、販管費圧縮などの効果も寄与して増収増益見込みだ。
第1四半期(4月~6月)は需要が高水準に推移して前年同期比15.2%増収、同9.9%営業増益、同10.8%経常増益、同19.8%最終増益だった。通期見通しに対する第1四半期の進捗率は低水準だが、建設関連で第4四半期(1月~3月)の比重が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。今期見通しに関しては、工事現場における人手不足の影響なども考慮しているようだが、会社見通しは保守的であり通期上振れ余地があるだろう。
14年5月に中期経営計画(15年3月期~17年3月期)を発表した。基本方針をグループ経営基盤の強化、高収益体制の確立、新たな成長事業の創出として、目標数値に17年3月期売上高450億円、営業利益52億円、経常利益50億円、純利益31億円、経常利益率10%以上、そして自己資本比率35%、ROE2桁台維持などを掲げている。震災復興、社会インフラ補修・更新、都市再開発、学校や高層マンションの耐震補強、20年東京夏季五輪などを追い風として事業環境は良好であり、中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、7月29日の戻り高値1740円から利益確定売りで反落し、8月8日に1341円まで調整する場面があったが、素早く切り返して3月以降の高値圏1400円~1600円近辺のボックスレンジに回帰する形となった。そして足元ではレンジ下限から切り返しの動きを強めている。
9月18日の終値1470円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS99円82銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS426円48銭で算出)は3.4倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、中期成長力を評価する流れに変化はなく、ボックスレンジ下限から切り返しのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ<2445>(東2)の株価は、7月29日戻り高値1740円から反落して8月8日の1341円まで調整する場面があったが、概ね3月以降の高値圏1400円~1600円近辺のボックスレンジで推移している。
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2014-09-19 07:30