エフティコミュニケーションズは下値固め完了して切り返しのタイミング

  LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ <2763> (JQS)の株価は、3月の高値4065円から反落して調整局面が続いたが、8月8日に安値2105円を付けた後は概ね2200円~2400円近辺で推移して下げ渋りの動きを強めている。売りが一巡して下値固めが完了したようだ。今期(15年3月期)の好業績見通しを再評価して切り返しのタイミングだろう。   13年6月にTOBで光通信 <9435> の連結子会社となり、法人向けLED照明・OA機器・スモールサーバー販売などの法人事業、一般消費者向け光ファイバー回線サービス取次販売やドコモショップ運営などのコンシューマ事業を展開している。LED照明や空調などオフィスの環境・省エネ関連商材を重点分野と位置付けて、商品ラインナップの拡充、定額保守サービスなどストック型収益の積み上げを強化している。   新規事業展開に向けたM&Aや子会社設立も推進している。13年10月にネットワークセキュリティ機器製造・販売のアレクソン、13年11月にビジネスホン・OA機器販売のグロースブレイブジャパン、13年12月にノンフロン新自然冷媒ガス販売・施工のニューテックを子会社化し、13年12月にはスマートフォン・タブレット端末での決済・プラットフォーム事業を担う子会社ViewPointを設立した。   14年7月には子会社ViewPointが運営する中古車個人取引サイト「mieruCAR(ミエルカ)」をオープンした。国内初となる中古車の個人間売買プラットフォームである。14年7月にはタイに子会社を設立した。LED照明など環境商材の販売からスタートして、ASEAN地域への事業展開の拠点とする方針だ。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは、前回予想(5月14日公表)を据え置いて売上高が前期比6.0%増の380億円、営業利益が同27.6%増の48億円、経常利益が同21.6%増の50億円、純利益が同5.5%増の28億円、そして配当予想が13年10月1日付の株式100分割を考慮すると実質的に前期と同額の年間50円(第2四半期末20円、期末30円)としている。純利益はアレクソンの負ののれん発生益一巡で小幅増益にとどまるが、法人事業の好調が牽引して大幅営業増益見通しだ。   第1四半期(4月~6月)は、ハイブリッド・サービス <2743> が連結から外れたことで前年同期比27.8%減収だったが、法人事業およびコンシューマ事業が好調に推移して同58.8%営業増益、同61.4%経常増益、同41.0%最終増益だった。   通期ベースでも、法人事業でビジネスホン・OA機器・スモールサーバー、LED照明が好調に推移し、ニューテックの新冷媒ガス販売・施工の本格展開も寄与してストック型収益の積み上げが進展する。コンシューマ事業では光ファイバー回線サービスの拡販でストック型収益を積み上げ、ドコモショップの運営効率向上や新規商材のウオーターサーバー販売も寄与する。   新規事業では、スマートフォン・タブレット端末でクレジットカード決済を可能とするサービス「ペイコレsmartshot」、子会社ViewPointが運営する中古車個人取引サイト「mieruCAR(ミエルカ)」を強化する方針だ。   通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が21.7%、営業利益が19.3%、経常利益が19.7%、純利益が21.4%とやや低水準だったが、ストック型収益の積み上げに新規事業の本格展開も寄与して好業績が期待される。   株価の動きを見ると、3月の高値4065円から反落して調整局面が続いたが、8月8日に安値2105円を付けた後は概ね2200円~2400円近辺で推移して下げ渋りの動きを強めている。売りが一巡して下値固めが完了したようだ。   9月18日の終値2365円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS240円00銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間50円で算出)は2.1%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS720円01銭で算出)は3.3倍近辺である。   週足チャートで見ると13週移動平均線が抵抗線の形だが、日足チャートで見ると25日移動平均線を突破して徐々に下値を切り上げている。下値固めが完了して切り返しのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ<2763>(JQS)の株価は、3月の高値4065円から反落して調整局面が続いたが、8月8日に安値2105円を付けた後は概ね2200円~2400円近辺で推移して下げ渋りの動きを強めている。
economic
2014-09-19 09:00