長寿企業の実態調査(2014年)=帝国データバンク

 長寿企業は全国で2万7,335社  ~自己資本比率は全企業平均を8ポイント上回る~  はじめに  第一次世界大戦の開戦から今年で100年。この間、幾度となく戦争が勃発したり、リーマン・ショックのような金融危機が生じたり、阪神大震災や東日本大震災などの自然災害が発生したりと、多くの困難が訪れた。その困難を乗り越え、企業として生き残ることができた長寿企業の特徴、ひいては“強み”とは何であろう。  帝国データバンクでは、企業概要ファイル「COSMOS2」(145万社収録)から長寿企業(個人営業を含む)を抽出し、業種別、規模別、都道府県別に分析。加えて、そのうち決算書を入手している企業4,389社について、経営指標を算出・比較し財務面での分析も行った。  ・本調査では、創業100年以上の企業を長寿企業と定義  ・各企業の業歴については、創業月まで判明しない場合もあるため、一律で「2014年-創業年=業歴」とした  (例)1900年12月創業の場合→(2014-1900)=創業114年  ・「COSMOS2」は2014年8月時点のデータを使用  調査結果  1.長寿企業は全国で2万7,335社判明、長寿企業輩出率は1.89%であった。このうち、2014年が創業100年目となるのは1,233社  2.業種別に見ると、最も多かったのは「小売業」(7,367社、構成比27.0%)。酒小売、呉服・服地小売、婦人・子供服小売などの業者が目立った。業種を細分類で見ると、「清酒製造」(725社、同2.7%)がトップ  3.年商規模別では、「1億円未満」が1万1,361社(構成比41.6%)、「1~10億円未満」が1万940社(同40.0%)となり、全体の約8割を年商10億円未満の中小・中堅企業が占めている  4.都道府県別の長寿企業輩出率を見ると、「京都府」の4.00%が最高。長寿企業数では、「東京都」(2,624社、構成比9.6%)がトップ  5.長寿企業に見られる財務面の特徴は、(1)自己資本比率が全企業平均を7.94ポイント上回っていること、(2)売上高経常利益率が売上高営業利益率を1.27ポイント上回っていて、営業外損益がプラスになっている、つまりは本業外で収益を生み出している傾向があることがあげられる(情報提供:帝国データバンク)
第一次世界大戦の開戦から今年で100年。この間、幾度となく戦争が勃発したり、リーマン・ショックのような金融危機が生じたり、阪神大震災や東日本大震災などの自然災害が発生したりと、多くの困難が訪れた。その困難を乗り越え、企業として生き残ることができた長寿企業の特徴、ひいては“強み”とは何であろう。
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2014-09-19 09:00