中国への直接投資、なおも経済発展の「牽引力」か=ロシア
中国政府・商務部によれば、8月の対中直接投資は前年同月比14%減の72億米ドル(約7840億円)にとどまった。中国メディアの参考消息によれば、7月も同16.9%減になったことから、2カ月連続での2桁減は5年3カ月ぶりだとし、「中国への直接投資がこれまでのように経済発展のけん引力であり続けるかは不透明な状況だ」と論じた。
記事は、ロシアメディアの「ロシアの声(VOR)」の報道として、7月、8月の対中直接投資が2桁の減少となる一方で、韓国の8月の直接投資が前年同月比31.3%増になったことを紹介。日本の対中直接投資が同43.3%減だったことと対照的との見方を示し、「日中韓の関係を示す鏡のようなもの」と論じた。
さらに、米国とEUからの対中直接投資が17-18%減になったことについて、記事は人件費など中国での各種コストが増加し、かつてのような利益を実現できなくなったためと指摘。
そのほかにも「政治的要素も絡んでいる」とし、実力を増し続ける中国が南アメリカやアフリカ、東南アジアで米国の利益を侵食しつつあることも西側諸国の対中直接投資が減少しつつある理由との見方を示した。
また記事は、ロシア科学院の専門家の発言を引用し、西側諸国の対中直接投資が減少しているのは欧州の財政危機のほか、量的金融緩和政策が終わる米国への資本還流も大きな理由だと論じた。(編集担当:村山健二)
中国商務部によれば、8月の対中直接投資は前年同月比14%減の72億ドルにとどまった。中国メディアの参考消息によれば、7月の同16.9%減とあわせ、2カ月連続で2桁減となったのは5年3カ月ぶりだとし、「中国への直接投資がこれまでのように経済発展のけん引力であり続けるかは不透明な状況だ」と論じた。
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2014-09-19 13:00